ホンダ『プレリュード』上品でスポーティな仕上がりのインテリア公開 新開発『S+シフト』搭載

公開 : 2025.04.03 18:45

ホンダが新型『プレリュード』のインテリアを公開しました。シビックをベースとしながらも洗練されたスポーティな装いとなっており、有段ギアのフィーリングを再現する『S+シフト』ボタンも装備されています。

「楽しさ」追求した新世代ハイブリッド

ホンダの新型ハイブリッド・スポーツクーペ『プレリュード』のインテリアが公開された。日本では今年の秋頃に発売予定で、続いて2026年に欧州にも投入される。

プレリュードのインテリアは、ベースとなったシビックから大きく影響を受けており、9.0インチのインフォテインメント・タッチスクリーン、デジタル・インストゥルメント・ディスプレイ、およびクライメートコントロールの操作系はほぼそのまま引き継がれている。

ホンダ・プレリュードのインテリア
ホンダ・プレリュードのインテリア    ホンダ

しかし、随所にスポーティーな仕上げが施されている。ステアリングホイールの12時方向にはラリーカー風のラインが縫い込まれ、前部座席にはバケットシートが採用された。運転席のボルスターは助手席よりも厚い。

センターコンソールには、有段ギアのフィーリングを再現する『S+シフト』ボタンがある。シビックと同じ2.0L e:HEVハイブリッドシステムを使用しながら、運転の楽しさを追求するホンダの姿勢の現れだ。

このS+シフトは、「素早い自動変速の音と感触をシミュレートする」とされている。

ホンダ欧州部門の上級副社長であるハンス・デ・イェーガー氏は、S+シフトは「優れた効率性だけでなく、運転の楽しさも実現する」と述べた。

e:HEVシステムは主に電気モーターで車輪を駆動し、ガソリンエンジンはバッテリーを充電する発電機として機能するが、高速走行時にはエンジンで直接駆動する。これにより、従来の有段ギアが不要になる。

S+シフトは、ホンダの現行e:HEVハイブリッドモデルに採用されているリニア・シフト・コントロールを基に新たに開発された。

ホンダによると、「特定の運転状況における最適なエンジン回転数」を維持し、エンジンで発電した電力を駆動力として最大限に活用でき、モーターのレスポンスが向上するという。

S+シフトを有効にすると、パドルシフトによりドライバーの任意で変速が可能となり、「鋭いシフトアップフィーリングがドライバーの五感に響くフィードバックを提供する」という。エンジンと電気モーターの連携により、素早い変速を実現する。

このシステムは、ホンダのアクティブ・サウンド・コントロールとも連動し、エンジン回転数に合わせてエンジン音をスピーカーから流すことで「エンジン音の質を高める」ことができる。ホンダは、これにより「ドライバーの五感を刺激する」としている。

S+シフトという名称は、S600S2000、タイプSなどのホンダ車の「スポーツスピリット」を想起させるものだ。

昨年、プレリュードのプロジェクトリーダーである山上智行氏はAUTOCARの取材に対し、「プレリュードの開発を担当していると、誰もがクーペに大きな期待を寄せていることがわかります」と語っていた。

ホンダはこれまで、シビックとインサイトのハイブリッド車に従来型のマニュアル・トランスミッションを設定していたが、これは以前のハイブリッド・パワートレインと組み合わされていた

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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