BYDの野心的な欧州事業拡大 686馬力の大型SUV『B5』など導入へ 高級車ブランドに注力

公開 : 2025.07.21 18:45

BYDは高級車ブランド『デンツァ』の事業を急速に拡大しています。英国では専用ディーラーを展開し、トヨタ・ランドクルーザーやランドローバーと競合するようなオフロード車も販売します。計画の概要をまとめました。

デンツァを急速展開

BYDは、英国で高級車ブランド『デンツァ(騰勢、Denza)』の事業拡大を図っている。独自のディーラー網を構築し、ランドローバーディフェンダーなどと競合するSUVモデルを展開する計画だ。

デンツァは、7月10~13日に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025で英国デビューを果たし、シューティングブレークの『Z9 GT』、大型SUVの『B5』、高級ミニバンの『D9』を披露した。BYDの副社長、ステラ・リー氏はAUTOCARに対し、この3車種は欧州の高級車市場を揺るがす野心的な計画の始まりにすぎない、と語った。

デンツァのZ9 GT(左)とB5(右)
デンツァのZ9 GT(左)とB5(右)

「わたし達にはプレミアムが必要です」とリー氏は説明する。「今年(グッドウッドで)は、デンツァの3つのプレミアムモデルを展示しています。これらはプレミアム領域に重点を置いた、まったく新しい体験を提供するモデルです」

英国向けの最初のモデルはZ9 GTで、2026年第1四半期にEVとプラグインハイブリッドの2種類が投入される。その数か月後にD9のプラグインハイブリッドが発売され、そして合計出力686psのB5が年末までに発売される予定だ。

B5は、BYDのSUV専門サブブランド、ファンチェンバオ(方程豹、Fangchengbao)のシリーズとして昨年中国で発売された。ただし、欧州ではデンツァブランドから販売されることになる。リー氏は、他のファンチェンバオモデルもデンツァのブランド名で投入する計画だと述べた。

単なるサブブランドではない

このラインナップには、トヨタランドクルーザーやランドローバー・ディフェンダー130を彷彿とさせる大型のプラグインハイブリッド『B8』や、中型電動クロスオーバーの『Tai 3』もある。

リー氏はまた、大型電動SUVのBYD『N9』を、欧州向けのデンツァのラインナップ候補として挙げた。このモデルは、来年発売されるレンジローバー・エレクトリックのライバルとして位置付けられる。

中国で販売されるファンチェンバオB8
中国で販売されるファンチェンバオB8    BYD

リー氏は、より具体的な発売計画については言及を避けたが、デンツァのラインナップは6か月ごとに1車種程度のペースで拡大するとの見通しを示した。

デンツァは英国では独立したブランドとして展開され、既存のBYDショールームとは別に独自の店舗を構える予定だ。単なるBYDのサブブランドとして見られないようにしたい考えだ。

「デンツァは高級ブランドであることを人々に理解してもらうことが重要です」とリー氏は述べ、デンツァをアウディに、BYDをフォルクスワーゲンに例えた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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