世界初の330km/h超モデル? ポンティアック・トージャン(1) ハイオク注げば900馬力

公開 : 2025.08.17 17:45

331km/hの最高速度に達した?プロトタイプ

「もの凄いクルマなんですよ。(テレビ番組の)サルベージ・ハンターズを撮影している時に、発見したんです」。カウランドが微笑む。ドラマのナイトライダー以来、トランザムの大ファンになり、主役だった「キット」のレプリカも所有するそうだ。

BMW 635 CSiを探すタイトルの取材中、普通とは違うポンティアックの後ろ姿がチラ見えしたと回想する。近寄って確認してみると、直感した通り、トージャンだったという。2019年の出来事だ。

ポンティアック・トージャン・ツインターボ(プロトタイプ/1985年/北米仕様)
ポンティアック・トージャン・ツインターボ(プロトタイプ/1985年/北米仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

しかも、タダモノではなかった。最初に作られたプロトタイプで、時速206マイル(約331km/h)の最高速度が主張された個体、そのものだった。

ツインターボで最高900psを発揮した5.7L V8

クヌーセンは、カスタムカー界で名を馳せ、ターボ化を得意としたゲイル・バンクス氏と面識があった。シボレーコルベットで、1981年に最高速記録を樹立した人物だ。

そのコルベット C3のエンジンは、ボート用に開発された430cu.in(約7.0L)のV8ビッグブロックで、最高出力は1000馬力を超えていた。通常と大きく違わない見た目ながら、386km/hに到達していた。

ポンティアック・トージャン・ツインターボ(プロトタイプ/1985年/北米仕様)
ポンティアック・トージャン・ツインターボ(プロトタイプ/1985年/北米仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

トージャンのプロトタイプ用に、クヌーセンはV8エンジンを依頼。彼はボート用の5.7L V8エンジンに2基のターボチャージャーとインタークーラーを装備した、特別なユニットを仕上げた。ハイオクガソリンを注げば、900馬力を超える出力が主張された。

バンクスは、それと同じエンジンを積んだトランザムで、時速206マイル(約331km/h)の最高速を達成していた。クヌーセンは、実際には試していないそうだが、トージャンでも同じ速度に到達すると考えたらしい。

この続きは、ポンティアック・トージャン(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・カルダーウッド

    Charlie Calderwood

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ポンティアック・トージャンの前後関係

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