米国向けマツダ・サバンナも発見 乾燥した大平原で見つけた日米欧の廃車 40選(中編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2026.03.22 11:25

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、クルマの保存に有利なコロラド州の乾燥地帯を訪れ、アメ車だけでなく日本車や欧州車などを撮影してきました。

マツダRX-3

マツダRX-3は1972年から1978年まで米国で販売され、同社のロータリーエンジンの評価を確固たるものにした。日本ではサバンナとして知られるモデルで、高回転型12Aロータリーエンジンを搭載。1970年代にモータースポーツでの実績を築いた。米国政府が義務付けた時速5マイル対応の安全バンパーから、この個体は1974年以降の生産されたものと推定される。現在特に人気が高く、リアの損傷が惜しまれる。レストア候補というより、部品取り車として使われる運命にあるだろう。

マツダRX-3
マツダRX-3

リンカーン・コンチネンタル(1973年)

1973年、リンカーンは4ドアのコンチネンタルを4万5288台販売した。価格は約7230ドル。同じ金額でフォルクスワーゲンビートルを3台半買えた計算になる。だが、リンカーンには標準装備でエアコン、パワーウィンドウ、パワーシートが付いていた。それに加えて、全長約5.8mのアメリカンなボディが備わっているのだ。

リンカーン・コンチネンタル(1973年)
リンカーン・コンチネンタル(1973年)

フォード・サンダーバード(1977年)

この1977年式フォード・サンダーバードは翼を折られた状態だ。フロント部分が隠れているため、どの程度のコンディションか判断しづらい。このモデルが登場した頃、サンダーバードは本格的なパーソナルラグジュアリークーペとなっており、後方から見てもその重厚感は十分に保たれている。

フォード・サンダーバード(1977年)
フォード・サンダーバード(1977年)

AMCイーグル

こちらもまた飛べない鳥、AMCイーグルのステーションワゴンだ。1998年以来走行していないが、驚くほどきれいな状態だ。厚い埃も頑固な汚れもなく、驚くべきことに塗装の褪色もさほど進んでいない。長年放置されたクルマであふれるヤードの中で、この1台だけは昨日停めたばかりのように見える。

AMCイーグル
AMCイーグル

インペリアル(1972年)

ウォラー・オートパーツの敷地全体が、適正価格なら一括で売却可能だという。この1972年式インペリアルも、その背後に広がる車両群も例外ではない。将来のオーナーがスクラップとしての価値だけでなく、歴史的価値も認めてくれることを願う。というのも4ドアのインペリアルは約5000ポンド(2273kg)の重量があり、かなりの量のリサイクル可能スチールになるからだ。

インペリアル(1972年)
インペリアル(1972年)

シボレー・サイテーションX-11

シボレー・サイテーションX-11は、GMの前輪駆動コンパクトカーのスポーティ版だ。標準車よりシャープな走りを求めるドライバー向けに、硬めのサスペンションとV6エンジンを搭載している。X-11はサイテーション全体の生産台数のごく一部で、現存するものは少ない。この個体は、ここから約150km離れたカンザス州レオティのウェスタン・モーター社が新車時に販売したもので、驚くほどコンディションが良い。しかし、希少性が必ずしも価値に直結するわけではない。

シボレー・サイテーションX-11
シボレー・サイテーションX-11

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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