大排気量エンジンを積んだクルマ 20選 パワーとロマンの追求、極めつけは「27.0L」?

公開 : 2025.08.03 18:25

ベントレー8リッター(8.0L)

ベントレー8リッターは、1930年代初頭のハイパーカーだった。生産台数はわずか100台で、7982ccの巨大な6気筒エンジンを搭載しており、当時の主流の自動車とはかけ離れたものだった。

このエンジンはあらゆる面で最上級と言えるもので、強度を確保するため、鉄製ブロックは取り外し不可能のシリンダーヘッド一体型とされた。クランクケースはエレクトロン・マグネシウム合金で形成され、1気筒あたり4バルブを採用。点火方式はコイルとマグネトーによるもので、当時としては珍しいゴム製のマウントが採用された。最高出力は220psに達し、8リッターは1931年当時、市販車としては最もパワフルなロードカーの1つとなった。

ベントレー8リッター(8.0L)
ベントレー8リッター(8.0L)

ブガッティ・ヴェイロン(8.0L)

ブガッティ・ヴェイロンの心臓部であり、その驚異的な最高速度の源である8.0L W16エンジンは、まさに自動車工学の結晶といえる。エンジンの基本設計は、2つの狭角V8エンジンを共通のクランクシャフトで連結したもので、これにより、珍しい「W」形状と、1000psの出力を実現。最高速度は407km/hに達する。

64バルブ、4基のターボチャージャー、DSGデュアルクラッチ・トランスミッションを搭載したヴェイロンは、エンジンと同じく、技術の粋を集めたものである。エンジンを最適な動作温度に保つために、エンジンとターボ用にそれぞれ3つ、合計10個のラジエーターが必要だった。2016年には後継車のシロンが発売された。シロンも同じエンジンを搭載しているが、最高出力は1600psにまで引き上げられている。

ブガッティ・ヴェイロン(8.0L)
ブガッティ・ヴェイロン(8.0L)

シボレー・サバーバン(8.1L)

大型のSUVを動かすには、大型のエンジンが必須である。シボレー・サバーバンは大排気量のエンジンで有名だ。その中でも最大のものは、8.1LのVortec V8(シボレーの呼称はL18)で、最高出力340psを発生し、重量級の2500HDおよび3500HDモデルにのみ搭載された。

2001年から6年間の生産期間中、シボレーは、この8.1Lエンジンの低回転域から発生する60kg-mという驚異的なトルクを活かし、船舶用や大型キャンピングカーにも採用した。しかし、2007年に10代目サバーバンが発売された際、燃費の問題から廃止となった。

シボレー・サバーバン(8.1L)
シボレー・サバーバン(8.1L)

キャデラック・エルドラド(8.2L)

エルドラドは1953年にキャデラックのカタログに登場し、1960年代に入るとエンジン排気量は順調に拡大していった。1970年には頂点に達し、500立方インチ(8.2 L)のV8エンジンを搭載して、比較的低回転で400psを発揮した。このような大排気量化は、エンジンのストロークを延長する新しいクランクシャフトの採用により実現した。

しかし、このビッグブロックV8エンジンは、1970年代の排出ガス規制の影響を受けてパワーが抑制され、365psに、そして1976年にはわずか190psまで低下した。購入時、オプションの電子燃料噴射装置を選択すれば215psまで回復させることはできたが、すでに全盛期は終わっていた。

キャデラック・エルドラド(8.2L)
キャデラック・エルドラド(8.2L)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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