20億円超え? 「霧」と名付けられた最後のW16搭載車 世界に1台、ブガッティから新ハイパーカー登場

公開 : 2025.08.11 06:45

価格はブガッティ史上最高額?

ヘイル氏によると、ブルイヤールの完成には約1年半の歳月を要したそうだ。ソリテール部門は6か月ごとに新しい特注車を1台製作できる能力があるため、2台目と3台目の製作もすでに始まっている。顧客のプライバシーを保護するため、今後のモデルは公表されない可能性もあるが、ブルイヤールは今年8月に開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスで、ソリテール部門初のワンオフ車としてデビューする予定だ。

ブルイヤールは、そのベースとなったミストラルの500万ポンド(約10億円)をはるかに上回る価格となる。これは、量産車と同じボリュームの設計および認証作業が必要だからだ。

ブガッティ・ブルイヤール
ブガッティ・ブルイヤール    ブガッティ

ヘイル氏は、「10台でも100台でも、1台でも、投資額はほぼ同じです。設計、金型作成、テストなどが必要で、投資額は膨大なものになります。その投資を回収するクルマが1台しかない場合、価格は必然的に高くなります」と述べた。

つまり、ブルイヤールは1130万ポンド(約22億円)のラ・ヴォワチュール・ノワールを凌ぎ、ブガッティ史上最も高価なモデルとなる可能性が高い。確認を求めたところ、ヘイル氏は「あり得ます」と答えた。

Q&A:ブガッティ・リマック・デザインディレクター、フランク・ヘイル氏

ーーソリテール部門はどこまで発展しますか?

「同部門は、既存のプラットフォームをベースに、形状的に異なる1台限りの車両を製作する機会をお客様に提供するものです。これは価値のあることです。唯一無二のクルマには比較の対象がありません。エットーレ・ブガッティの価値観である、『比較できるものがあれば、それはもはやブガッティではない』にも通じます。ソリテールは比較の対象がないため、当社の事業領域にぴったりです」(フランク・ヘイル氏、以下同じ)

ブガッティ・ブルイヤール
ブガッティ・ブルイヤール    ブガッティ

ーー量産車の価値低下をどのように回避しますか?

「需要と供給のバランスが重要です。トゥールビヨンは数週間で完売しました。250台です。もっと売れたかもしれませんが、あえてそうしませんでした。今回も同じです。3台作ることもできたかもしれませんが、これは1台限りとしたのです。なぜなら、1台限りのものは、最も高い価値を生み出すからです」

ーー顧客がSUVを希望した場合はどうしますか?

「そのお客様が、本当に適切なお客様かどうかを自問するでしょう。なぜなら、当社は全高1.1m、2シーター、リアミドシップエンジンのクルマを作っているからです。どんなSUVともかけ離れた存在です」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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