桐生八木節まつりにヨタハチ、スバル360などクラシックカー約20台登場!【クルマ好きのすそ野を広げたい】

公開 : 2025.08.16 11:45

8月1~3日に開催された『桐生八木節まつり』。その中日である2日にクラシックカーの展示イベントが行われました。『クルマ好きのすそ野を広げたい』とヨタハチ、スバル360など約20台が登場しています。内田俊一がレポートします。

桐生市最大の夏祭りで共催

8月1日から3日にかけて開催された『桐生八木節まつり』。その中日の2日にクラシックカーの展示イベントが行われた。

群馬県桐生市では毎年秋に群馬大学桐生キャンパスを舞台に、『クラシックカーフェスティバルin桐生』が開催されており、2万人ほどが訪れる一大イベントとして定着している。

桐生市最大の夏祭りに、『クラシックカー in 桐生八木節まつり』として共催。
桐生市最大の夏祭りに、『クラシックカー in 桐生八木節まつり』として共催。    内田俊一

その主催者である実行委員会が、桐生市最大の夏祭りである桐生八木節まつりに、『クラシックカー in 桐生八木節まつり』として共催したのだ。

桐生八木節まつりは、昭和39年に春の商工祭、夏の祇園祭、七夕祭、花火大会、秋の桐生祭、その他地域の祭礼などをまとめて、第1回桐生まつりとして開催されたのが始まり。その後、昭和63年に桐生八木節まつりと改称し、今回で62回目を迎える。

あえてこのお祭りに参加した理由について、主催者のひとりはクルマ好きのすそ野を広げたいという思いを以下のように語っている。

「クラシックカーの面白さ発信と、桐生のイベントPRが今回の目的です。群馬大学桐生キャンパスでの開催は、クルマに興味のある方々が中心に来場されています。しかしこのようなお祭りの中であれば、全然クルマに興味のない方も通りがかり、『今日、変なクルマが置いてあって、子供たちが大喜びしていたよ』などの会話をきっかけにクルマ、クラシックカーに興味を持ってくれるかもしれません」

だからこそ、「大学でのイベントは一切クルマには触れられませんが、今回は2台の展示車両、スバル360ウーズレー1500は自由に触れて、乗ってくださいとしました。そこでも楽しさを感じてもらえたら嬉しいです」とのことだった。

子供たちも大喜び

会場は錦町一丁目の歩行者天国で、約20台のクラシックカーが展示された。当日は40度に迫る気温で最初こそ見学者の数は少なかったが、夕方遅くになると気温も下がり徐々に観客も増加。クラシックカーとの2ショットを愉しんだり、前述の2台に乗り込んでみたりと、多くの老若男女に興味を持ってもらえたようだ。

特に子供たちには大人気で、よいしょよいしょと乗り込んでご機嫌にハンドルを握るなどの光景が多く見られたので、目論見は大成功といえるだろう。

背景の喫茶店の女性オーナーは、新車からずっとコスモスポーツに乗っていたそうだ。そこでお店の前に別個体ながら並べられた。
背景の喫茶店の女性オーナーは、新車からずっとコスモスポーツに乗っていたそうだ。そこでお店の前に別個体ながら並べられた。    内田俊一

そして、取材をしていてとても驚いたのは、おばあさんとお嬢さん、そしてお孫さんの3世代家族が通りかかった時に、おばあさんが「あら、K111じゃない。若いころに乗っていたのよ~」と懐かしそうに話していたこと。

そのふたりも楽しそうに思い出話へ耳を傾けていたが、まさか型式でスバル360を呼ぶおばあさんにお目にかかるとは思わなかった。スバルが桐生市の隣にある太田市にあるとはいえ、それだけ当時からスバル360が浸透していた証だろう。

展示車両は欧州車と日本車が半々くらいで、どちらにも同じように来場者からは興味を持たれていた様子。やはりマツダ・コスモスポーツや日産スカイラインなどを見る人たちは懐かしそうで、声を掛けてみると、昔、憧れていたなど思い出が溢れてくる様子だった。

なお、今年の『クラシックカーフェスティバルin桐生』は、11月2日にこれまでと同様に群馬大学桐生キャンパスにて開催される予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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