【消費の弱さが見られる】2025年8月期の新車販売 マイナス幅も悪化し2カ月連続前年実績割れ

公開 : 2025.09.02 06:25

2025年8月期の新車販売台数(速報値)は、マイナス幅も前月より悪化し、2カ月連続で前年実績割れという結果に。景気動向調査では消費の弱さが見られると指摘されており、その状況が新車販売市場でも浮き彫りになりました。

2025年8月期の新車販売台数(速報値)

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は、2025年8月期の新車販売台数(速報値)を発表した。

日本自動車販売協会連合会がまとめた登録車の2025年8月期の新車販売台数は前年同月比10.6%減の18万6594台と2カ月連続でのマイナス。また、全国軽自動車協会連合会がまとめた2025年8月期の軽自動車の新車販売台数は、同4.3%減の11万4627台と2カ月連続でのマイナスとなる。

生産終了が発表されたR35型日産GT-R。
生産終了が発表されたR35型日産GT-R

結果として、トータルでの2025年8月期の新車販売台数は同8.3%減の30万1221台と2カ月連続で前年実績を下回った。

登録車の2025年8月期のブランド別新車販売台数

前年実績を上回ったのは、新車効果や受注残の解消を果たしたスズキ(前年同月比17.3%増の9495台)、マツダ(同3.4%増の7537台)、三菱自動車(同7.7%増の3881台)という3ブランドのみ。

対して、トヨタ自動車(同13.1%減の8万8079台)とレクサス(同4.9%減の6182台)、ホンダ(同18.0%減の2万1040台)、日産自動車(同25.1%減の1万4591台)、スバル(同0.1%減の6683台)は前年実績割れが続き、さらにダイハツは昨年からの生産・出荷の本格再開が頭打ちとなったようで同19.4%減の1593台とマイナスに転じた。

一方で貨物車のブランドは、いすゞ自動車(同6.4%増の5888台)とUDトラックス(同0.9%増の871台)が前年実績超えを果たしたものの、日野自動車(同30.3%減の2278台)と三菱ふそう(同2.1%減の2474台)はマイナスが続いた。

軽自動車の2025年8月期のブランド別新車販売台数

前年同月比で2.6%減のマイナスとなったものの3万9653台を販売したスズキが、20カ月連続でのシェアトップに就く。最大のライバルのダイハツは同1.6%減の3万4295台とマイナスに転じたが、スズキとの差は前月の5713台から5358台とやや縮小した。

また、ホンダは同0.1%減の2万182台、日産自動車は同17.9%減の1万761台と前年実績割れが続き、三菱自動車も同22.6%減の4214台とマイナスに変じる。

一方、OEM供給を受けるブランドではトヨタ自動車が同18.4%増の1997台とプラスを継続し、またスバルは同4.9%増の1109台とプラスを回復。対してマツダは、同10.8%減の2391台と前年実績割れが続いた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事