解体間近の希少なクラシックカー 40選(後編) ジャンクヤード探訪記
公開 : 2025.09.21 11:25
米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、廃業のため解体が間近に迫った1940~1970年代のクラシックカーを紹介します。滅多に見られない超レア車も。
もくじ
ーフォード・ギャラクシー・サンライナー(1962年)
ープリムス・ダスター(1975年)
ーレオ・スピードワゴン(1940年代)
ーナッシュ・ランブラー・エアフライト(1952年)
ーパッカード・キャバリエ(1953年)
ースチュードベーカー・コマンダー・クーペ(1953年)
ーAMCランブラー・アメリカン
ーAMCグレムリン
ーチェッカー・マラソン(1970年代)
ーチェッカー・スパーバ
ーインペリアル(1960年)
ーウィリス・オーバーランド・ジープスター
ークリッパー・カスタム(1956年)
ーシボレー・トラック(1940年代)
ーリンカーン・コンチネンタル(1964年)
ーカイザー・スペシャル(1951年)
ーキャデラック・クーペ・ドゥビル(1961年)
ーフォード・サンダーバード(1960年)
ースチュードベーカー・トランスター(1956年)
ーシボレー・セダン・デリバリー(1951年)
ー著者について
フォード・ギャラクシー・サンライナー(1962年)
(翻訳者注:この記事は『後編』です。掲載済みの前編とあわせてお楽しみください。)
完璧な状態の1962年製フォード・ギャラクシー・サンライナーなら、それなりの金額で取引されるが、このみすぼらしい個体には2000ドル(約30万円)の値札が貼られていた。0-97km/h加速は14秒弱、最高速度は約160km/hに達し、5万5829台が生産された。

プリムス・ダスター(1975年)
このプリムス・ダスターの窓には「75」と「sold」という字が書かれている。おそらく1975年製で、なんとか買い手を見つけたのだろう。1970年から1976年にかけて生産されたダスターは、プリムス・ヴァリアントのセミファストバック版だった。国内での主な競合車はシボレー・ノヴァ、フォード・マーベリック、AMCホーネットなど。

レオ・スピードワゴン(1940年代)
オールズモビルの創業者ランサム・イーライ・オールズ氏は、トラックブランドを設立した際、自身の名前の頭文字をとってレオ(Reo)と名付けた。レオはミシガン州ランシングに拠点を置き、1905年から1975年まで乗用車とトラックを生産した。
こちらの1940年代後半のスピードワゴンは、背中にワージントン社製のコンプレッサーを搭載していた。当時すでに100年の歴史を持つワージントン・コンプレッサー・サービス社は、パリのエッフェル塔建設時に使用された油圧エレベーターを駆動する蒸気ポンプエンジンを供給したことでも知られる。

ちなみに、イリノイ州出身の有名なロックバンドは、このトラックから名前を取った。
ナッシュ・ランブラー・エアフライト(1952年)
ナッシュ・ランブラー・エアフライトのステーションワゴンが初登場した当時、まるで別の惑星から来たような見た目だった。……ということは、ロズウェルはこのクルマにとって完璧な場所と言えそうだ。ランブラー・エアフライトの2ドア・ワゴンは1951年に発売され、この個体は2年目に出荷されたものだ。

パッカード・キャバリエ(1953年)
パッカード・キャバリエは300モデルの後継車だった。この4ドア・セダンは当時3234ドルで販売されていたが、生産期間はわずか2年間(1952~1953年)にとどまった。わたし達がヤードを訪れた際、プロジェクトカーとして販売されていたこの個体は1953年製で、わずか1万779台のみ生産されたうちの1台である。



























