解体間近の希少なクラシックカー 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.09.21 11:25

スチュードベーカー・コマンダー・クーペ(1953年)

納屋で見つかる「バーンファインド」のクラシックカーは愛好家の間で大流行しているが、この1953年製スチュードベーカー・コマンダー・クーペがそれに該当するかは疑問である。というのも、納屋の中にあったというより、崩れた納屋に覆いかぶされた状態だったからだ。もともと状態は良くなかったが、少なくともフロントガラスは残っていた。

スチュードベーカー・コマンダー・クーペ(1953年)
スチュードベーカー・コマンダー・クーペ(1953年)

AMCランブラー・アメリカン

この2台のAMCランブラー・アメリカンは、まずまずのコンディションだった。特に白い方は非常に良好で、驚くべきことにオリジナルのホイールトリムも残っていた。しかし残念ながら、これらのモデルには熱心なファンがほとんどいないため、費用対効果の高いレストアは期待できないのだろう。

この点を考慮すると、どちらかも現存しているとはとても思えない。右側の1936年製プリムスを見てほしい。数十年前にこの個体がジャンクヤードに持ち込まれたのは、おそらくフロント部分の事故損傷が原因だろう。

AMCランブラー・アメリカン
AMCランブラー・アメリカン

AMCグレムリン

AMCペーサーと同様、グレムリンも近年カルト的な人気を集め、それなりの価格で取引されるようになってきた。とはいえ、この個体の価値は金属スクラップをわずかに上回る程度で、現存している可能性は低い。グレムリンは数々の映画作品やテレビ番組に登場してきたが、おそらく最も重要な役は1984年の映画『グレムリン』の冒頭シーンだろう。

AMCグレムリン
AMCグレムリン

チェッカー・マラソン(1970年代)

ミシガン州カラマズーのチェッカー・モーターズ社が生産した、米国の象徴的なタクシーだ。デザインは数十年にわたりほとんど変わらなかったため、この個体の出荷時期を特定するのは難しいが、1970年代後半と推測される。マラソンは1961年から1982年まで生産され、その後同社の自動車生産も終了した。ニューヨーク市の最後のチェッカータクシーは1999年に引退し、走行距離は120万kmに達していた。

チェッカー・マラソン(1970年代)
チェッカー・マラソン(1970年代)

チェッカー・スパーバ

当初、これもチェッカー・マラソンだと思っていたが、詳しく見てみると、実際にはかなり希少なチェッカー・スパーバであることが判明した。マラソンの前身となるモデルで、1959年の発売初年度にわずか1050台が生産された。生産は1963年まで続いた。

チェッカー・スパーバ
チェッカー・スパーバ

インペリアル(1960年)

1960年のインペリアルの生産台数は1万8000台未満だったため、この車両はヤードの中でも特に珍しい存在だ。工場出荷前に32もの品質検査ステーションを通過し、「米国で最も丁寧に生産されたクルマ」と謳われた。検査の1つは、1時間あたり252インチ(約6400mm)の降雨量に相当する水を車体に浴びせるというものだ。今日のこの状態では、到底合格できないだろう……。

インペリアル(1960年)
インペリアル(1960年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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