解体間近の希少なクラシックカー 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.09.21 11:25

キャデラック・クーペ・ドゥビル(1961年)

キャデラックは1950年代後半、驚くほど派手なテールフィンをデザインした。その頂点がロケットをモチーフにした1959年のモデルである。1960年以降、フィンは縮小され、やや控えめになり、あえて言うなら上品ささえ感じさせるようになった。

この1961年製クーペ・ドゥビルは、A-1オートサルベージに置かれるにはあまりにも美しすぎる。洗練されたデザインのテールフィンが車体デザインに見事に溶け込み、ドア後部から自然に伸びている。後付けのような印象は一切ない。

キャデラック・クーペ・ドゥビル(1961年)
キャデラック・クーペ・ドゥビル(1961年)

フォード・サンダーバード(1960年)

この1960年製フォード・サンダーバードのフロントガラスには「バッテリーなし」と書かれているが、バッテリーがないことなど心配するような事柄ではないだろう。もっと重要なのは、A-1オートサルベージの閉店セールオークションで入札を集めたのか、それともスクラップにされ、溶かされて新しい家電製品に生まれ変わったのか、ということだ。1960年は9万3000台を売り上げ、サンダーバードにとって記録的な年となった。

フォード・サンダーバード(1960年)
フォード・サンダーバード(1960年)

スチュードベーカー・トランスター(1956年)

この1956年製スチュードベーカー・トランスターのハーフトン(半トン)ピックアップトラックは、破砕されるにはあまりにも魅力的なため、おそらく買い手がついたに違いない。トランスターという名称は1956年から1958年まで、そして1960年から1963年まで使用された。スチュードベーカーは1852年に創業したため、この個体が生産ラインを離れた時点ですでに104年の歴史を持っていた。同社は1966年まで自動車生産を続けた。

スチュードベーカー・トランスター(1956年)
スチュードベーカー・トランスター(1956年)

シボレー・セダン・デリバリー(1951年)

この1951年製シボレー・セダン・デリバリーが魅力的な1台であることに疑いの余地はない。しかし、6500ドル(約100万円)または最高落札額という希望価格は少々強気であると感じざるを得ない。2ドア・ステーションワゴンをベースにした小型商用車で、1951年に2万817台が売れるなど、それなりの売れ行きを見せた。しかし、乗用車タイプとは違い、酷使されることが多かったため、現存率はかなり低い。

シボレー・セダン・デリバリー(1951年)
シボレー・セダン・デリバリー(1951年)

著者について

英国の自動車ジャーナリスト、ウィル・シャイアーズ(Will Shiers)は過去35年にわたり、廃車となった米国の自動車を撮影し続けている。50州すべてを旅して、納屋、野原、砂漠、ゴーストタウン、ジャンクヤードなどを探検し、隠された宝物を探している。自動車雑誌への寄稿も多い。

著書『Roadside Relics-America’s Abandoned Automobiles』は、これまでの彼の作品を集めた写真集(解説付き)で、廃車マニアだけでなくアメ車好きにも興味深い1冊となっている。

原文を執筆したウィル・シャイアーズ(Will Shiers)記者
原文を執筆したウィル・シャイアーズ(Will Shiers)記者

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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