世界の愛好家から注目される貴重な「廃車」 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.09.28 11:25

カイザー(1954年)

この個体が出荷された1954年頃、カイザー社は急速に衰退していた。1951年には13万9452台を販売したが、1954年にはわずか8539台に激減。翌年には生産が中止された。1946年から1955年までの10年間で、カイザーは約76万台を生産した。フレンチレイク。オートパーツには、現存するカイザーモデルが少なくとも10台保管されている。

カイザー(1954年)
カイザー(1954年)

ビュイック・スペシャル(1957年)

「コレクター(Collector)」というナンバープレートが装着されていることから、このビュイックはごく最近まで公道を走っていたことがうかがえる。ホワイトウォールタイヤは4本ともまだ空気が入っている。1957年式ビュイック・スペシャル、4ドアのリビエラ・ハードトップだ。新車当時、この美しいクルマには2780ドルの値札が付けられ、5万台以上が販売された。

ビュイック・スペシャル(1957年)
ビュイック・スペシャル(1957年)

スチュードベーカー・プレジデント(1957年)

1957年当時、スチュードベーカーのフラッグシップモデルであるプレジデントは終焉を迎えようとしていた。同社がコンパクトカーのラークに注力する中、プレジデントは翌年まで生産を続け、その後廃止となった。販売台数は1万台に満たず、最終年にはさらに半減した。

スチュードベーカー・プレジデント(1957年)
スチュードベーカー・プレジデント(1957年)

シボレー・ワゴン(1957年)

エンジンは取り外されているようだが、この1957年式シボレー210 2ドア・ハンディマン・ワゴンは、貴重なスペアパーツの宝庫となっている。1957年、シボレーは20車種で156万台という驚異的な販売台数を記録したが、フォードの168万台には及ばなかった。このラインナップの中で、210ハンディマン・ワゴンは不振モデルの1つであり、わずか1万7996台しか売れなかった。

シボレー・ワゴン(1957年)
シボレー・ワゴン(1957年)

クライスラー300(1968年)

1968年式クライスラー300コンバーチブルは、生産台数わずか2161台という希少性から、状態の良い個体であれば非常に収集価値が高い。残念ながら、この個体は完璧とは程遠く、激しい追突事故で走行不能となったようだ。それでもなお、十分な数のスペアパーツが残されている。

クライスラー300(1968年)
クライスラー300(1968年)

デソート(1946年)

1946年式のデソートやその他のアメリカンクラシックカー向けの入手困難な希少パーツを探しているなら、フレンチレイク・オートパーツがおすすめだ。ユニークでヴィンテージな車両を数多く取り扱っており、探しているパーツもきっと見つかるだろう。電話で問い合わせたり、ウェブサイトを閲覧したりするのも良いが、機会があれば一度、現地を訪れてみてほしい。

原文:Will Shiers(ウィル・シャイアーズ)

デソート(1946年)
デソート(1946年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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