【マツダ・ビジョン・クロスクーペ】2ローターターボ+モーターで510ps!CO2回収装置搭載する新フラッグシップ誕生 #JMS2025

公開 : 2025.10.29 12:30

マツダはジャパンモビリティショー2025で、『ビジョン・クロスクーペ』を世界初公開しました。何と2ローターターボ+モーターで510psを発生し、800kmの航続距離を誇るフラッグシップモデルです。篠原政明が解説します。

2ローターターボとモーターで航続距離800km

マツダは、ジャパンモビリティショー(以下、JMS)2025のプレスカンファレンスにおいて、今回の展示テーマである 2035年『走る歓びは、地球を笑顔にする』を具現化する2台のビジョンモデルを世界初公開した。ここでは『マツダ・ビジョン・クロスクーペ(MAZDA VISION X-COUPE)』を紹介する。

ビジョン・モデル1は、『魂動(こどう)デザイン』をさらに進化させたスポーツクーペ。パワートレインには2ローターのロータリーターボエンジンとモーター、そしてバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載している。最高出力はシステム総合で510psを発生し、モーターだけでも160km、エンジンとトータルで800kmの航続距離を実現している。

マツダ・ビジョン・クロスクーペ
マツダ・ビジョン・クロスクーペ    マツダ

このエンジンは微細藻類由来のカーボンニュートラル燃料に対応しており、またマツダ独自のCO2回収技術『マツダ・モバイル・カーボン・キャプチャー』も搭載。この組み合わせで、走れば走るほど大気中のCO2を削減できる仕組みだ。回収したCO2はシステムの金属に吸着され、農業や化学品、燃料などに再利用していくという。

スタイリングは、伸びやかな4ドアファストバッククーペだ。本稿執筆時点では写真しか見ておらず、テールゲートを備えているかは分かりにくい。フロントマスクはグリルレスで、エンジン車だから下側の大きなインテークからラジエターに空気を送り込むようだ。

新たなフラッグシップモデルの提案

ボディサイズは全長5050mm、全幅1995mm、全高1480mm、ホイールベース3080mmとなり、日本市場で一番大きいCX-80が全長4990mm、全幅1890mm、全高1710mm、ホイールベース3120mmだから、新たなフラッグシップモデルの提案と言える。

インテリアは、大きめのセンターコンソールでリアシートまでセパレートされた4シーターだが、リアシートの居住性も高そう。水平基調のインパネには3連メーターが並び、助手席前にはディスプレイも備わるようだ。

マツダ・ビジョン・クロスクーペ
マツダ・ビジョン・クロスクーペ    マツダ

なお、このCO2回収装置はマツダが参戦しているスーパー耐久レースにおいて、2026年シーズンから参戦車両に搭載して実証実験を行う予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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