第1印象かなりイイ! スバル・アンチャーテッドへ試乗 342psの四駆 トヨタC-HR+が兄弟

公開 : 2025.10.15 19:05

C-HR+の兄弟として誕生するアンチャーテッド 211mm高い車高にオフローダーらしい骨太ボディ 内装はトヨタと共通 ツインモーター版はWRX STI以上の加速 UK編集部がチョイ乗り

C-HR+より211mmも高い車高

スバルを新時代へ導くであろうバッテリーEVが、アンチャーテッド。技術提携するトヨタの新モデル、C-HR+の兄弟となるが、同社はまったく異なるクルマだと主張する。

四輪駆動のステーションワゴンやラリーでブランドを構築してきたスバルだが、購買層の拡大という使命も負う。ちなみに、2026年にはEVのE-アウトバックも控えている。

スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)
スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)

プラットフォームはe-スバル・グローバルで、トヨタのe-TNGAと技術的には同一。C-HR+とほぼ同じボディサイズだが、悪路性能を求めて、車高は211mm持ち上げられた。サスペンションやステアリングは、スポーティな走りを意図し調整されたという。

駆動用モーターとバッテリーは、前輪駆動のシングルが167psに57.7kWhのペアか、224psに77.0kWh。航続距離は前者が453km、後者で598kmがうたわれる。トップグレードとして、ツインモーターで342psに77.0kWhの、四輪駆動も設定される。

オフローダーらしい骨太ボディ 内装はトヨタと共通

スタイリングは、オフローダーらしい骨太な印象。車高が高く、ブラックのフェンダーカバーやサイドガードが、積極的な走りを想起させる。フェイスリフトを受けた、スバル・ソルテラとも雰囲気は近い。便利なルーフレールも備わる。

ヘッドライトはLEDで、6灯構成は同社のロゴマーク、6連星へちなんだもの。ブラックアウトされたスリムなグリル中央へ、楕円形のそれが収まる。

スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)
スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)

インテリアの造形はC-HR+と共通だが、素材選択は異なり、製造品質は高そう。ブラック基調でカラーコーディネートされる。ダッシュボードやドアパネルなどはソフトタッチ加工されつつ、オフローダー的な雰囲気も漂う。

メーター用モニターは7.0インチで、インフォテインメント用タッチモニターは14.0インチ。エアコンやシートヒーターなどには、ハードスイッチが用意される。リアシートは、傾斜したルーフラインの影響で頭上空間が限られていた。

ツインモーター版はWRX STI以上の加速

ツインモーターの342ps版は、息が詰まるほどではないものの、かなり速い。0-100km/h加速は、5.0秒以下でこなすという。試乗会場にはインプレッサWRX STIが比較として用意されていたが、アンチャーテッドの方が速度上昇は鋭かった。

回生ブレーキは強さを3段階から調整でき、線形的なアクセルレスポンスと相まって、速度調整しやすい。ブレーキペダルは、踏み心地が柔らかく感じた。

スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)
スバル・アンチャーテッド AWD(欧州仕様)

四輪駆動のアンチャーテッドには、フォレスターと同じオフロードシステム、Xモードとグリップ(ヒルディセント)・コントロールが実装される。悪路ではシステムが状況を判断し、オーバーハングも短く、急勾配などはモノともしない。

路面の画像はタッチモニターに表示でき、車両直下の状況を確認可能。相当な岩場でも、いつもの駐車場から発進するように、滑らかに走破してみせた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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