ダットサンや石油危機が消した灯火 MGB GT V8(1) ミニ1台分の価格差 V8化で成功したコステロ
公開 : 2026.04.26 17:45
26.6kg-mと太いトルクで最高速度は188km/h
GT V8のスタイリングを差別化する計画もあったが、予算が足りなかった。カラードガラスに、ダンロップ社製のスチールリム・アルミホイール、V8のエンブレムを除けば、見た目は殆ど同じ。バルクヘッドとインナーフェンダーも、違ってはいたが。
通常はオプションだったシートのヘッドレストと、リアウインドウの熱線、ブレーキ用サーボは標準で組まれた。強化されたサスペンション・スプリングで車高は僅かに高く、ダンパーはレバーアームで伸縮し、4速MTにはオーバードライブが備わった。

3528ccのV8エンジンは、GMのビュイック社から技術を譲り受けたもの。オールアルミ製で、スチール製の4気筒ユニットと重さは大きく違わなかった。
ツインSUキャブレターには、バイメタルで吸気温を調整するバルブを実装。最高出力は138psと控えめだが、最大トルクは26.6kg-mと太かった。ロングレシオで、1速で64km/hまで引っ張れ、トップギアでは188km/hに達した。
MGBのV8化ビジネスで成功を収めた人物
そんなV8エンジンのMGB GTを振り返る時、ケン・コステロ氏に触れない訳にはいかない。ミニでレースを戦い、F3マシンも駆った彼は、ひと足先にMGBのV8化ビジネスで成功を収めている。コステロが、最初にV8ユニットを載せた人物ではないが。
1000ポンドの予算と一緒に、MGB GTを彼のガレージへ持ち込めば、5日間でエンジンは換装された。自動車雑誌で仕上がりは絶賛され、ブリティッシュ・レイランドがMGB GT V8の開発へ着手するきっかけを与えたほど。

1969年に、彼は不要になっていたローバーのV8エンジンを入手。その扱いやすさを見抜き、ロードスターのMGBへ搭載するというアイデアが生まれたという。排気マニフォールドやクラッチのベルハウジング、MT用アダプターなどを自作して。
この続きは、MGB GT V8(2)にて。










































































































