車両価格高騰が目立つも、大人の社交場として熟成 #オートモビルカウンシル2026 会場で感じたこと【日本版編集長コラム#77】

公開 : 2026.04.12 12:05

熟成感のある大人の社交場

また、今回感じたのは、出展者、来場者がイベントに慣れてきているということ。言い方を変えると、楽しみ方をわかった上で来場しているように見えるのだ。

チケット代は、例えば、取材日の当日券は1万1000円で、3日間通しのプラチナチケットは3万3000円と、いわゆるモーターショーとは金額帯がかなり異なる。

開催初日から『売約済み』となっているボードを何台も目にした。
開催初日から『売約済み』となっているボードを何台も目にした。    山田真人

しかしそれもわかった上で、ここで多くの希少な車両を見られること、そして『熟成感のある大人の社交場』として多くの交流が生まれることに価値を見出しているからこそ、多くの来場者を集めるわけだ。

希少な車両と言えば例えば、速度記録車であるフィアットアバルト・レコード・エンデューロ・ピニンファリーナの実車を見られるなんて、冷静に考えればとんでもないことだ。プロドライブが作ったレストモッド車両も初めて見たし、記事では紹介できていないが、イタルデザインが初代NSXをオマージュした2代目ベースのレストモッド車両を展示したのも驚いた。

というわけで個人的には、扱う車両の価格帯からすると、それでもまだチケットは安いように感じている。一般的な来場のハードルは高くなるが、この価格帯を購入できる層を対象とした大人の社交場とするならば、もっと高くていい。

その一方で、土日限定で学生を対象とした2000円のチケットも用意していることは見逃せない。そのあたりのメリハリは付けていいのではないか。

こうした価格設定の難しさは、他ならぬ主催者の悩むところであろうが、少なくとも、今年も十分に価値ある展示内容だと感じた。改めて主催者へ敬意を表したい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。

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