4座4WDのフェラーリから先進的すぎたハイブリッドまで 今も異彩を放つ個性的なクルマ 48選(中編)
公開 : 2026.05.31 11:25
マトラ・ジェット
当初はルネ・ボネ・ジェットとして知られていたこのマトラは、単なる変わり種ではなく、非常に画期的なクルマだった。生産台数は比較的少なかったものの、史上初のミドシップの量産車である。
1962年に初登場した際、搭載されていたのはルノー・クレオン・フォンテエンジンだった。ルノー自身も、このエンジンをセダンの8、スポーツカーのフロリード/カラベル、そして商用バンのエスタフェに採用し始めたばかりだった。

マトラ・ランチョ
ランチョは、クロスオーバーという言葉がまだ一般的ではなかった1977年から1984年にかけて生産されたモデルである。シムカ1100をベースとしており(正面から見ると酷似している)、2枚のドアより後方の主要ボディはグラスファイバー製だ。
キャビンの後部は前部よりもはるかにヘッドルームが広く、光を取り入れるための窓も設けられている。荷室スペースは驚異的で、縦に荷物を積み上げればなおさらだ。ランチョの主な欠点は、1.4Lガソリンエンジンで前輪のみを駆動するため、見た目ほどオフロード性能が高くないという点だ。

メルセデス・ベンツAクラス
2013年以降のメルセデス・ベンツAクラスは、以前のモデルとは似ても似つかない。旧モデルは背の高いコンパクトカーであり、それだけで従来のメルセデス・ベンツ車とは一線を画していた。
さらに印象的なのは、サンドイッチフロア(二重フロア)構造が採用されていることだ。これは、前部への激しい衝突があった場合、エンジンとトランスミッションをフロアへと押し込み、乗員を保護するというものだ。そうした安全設計にもかかわらず、Aクラスは1997年に行われたスウェーデンでのエルクテストで横転したことで、安全性が低いという不名誉なレッテルを貼られることになった。メルセデス・ベンツは当初、設計に問題はないと主張していたが、その後改良を実施した。

メルセデス・ベンツG 63 AMG 6×6
一般向けに販売される六輪車は、そもそも異色の存在と言える。その中でも最も壮観な例の1つが、メルセデス・ベンツGクラスの六輪駆動バージョンだ。6本の車輪は、540ps近くを発生するツインターボ5.5L V8エンジンによって駆動される。歴代Gクラスモデルの中で、これよりパワフルだったのはV12エンジン搭載のAMG G 65だけである。
この6×6モデルは、2013年から2015年にかけてオーストリアのマグナ・シュタイア社によって短期間生産された。価格は非常に高額であり、極めて希少である。































