ロードテスト トヨタ・カローラ ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2019.06.22 09:50  更新 : 2021.01.28 16:58

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

このカローラ、歴代モデルにはなかったほど欧州車的になったといっていい。バリエーションはハッチバックとセダン、そしてツーリング・スポーツことワゴンだが、3バージョンともサスペンションはマスターとなるキャリブレーションが、欧州の公道でのチューニングで設定された。ただし、グローバルに見ると、仕向地ごとに適したチューニングを施したバージョンが用意される。ツーリング・スポーツは欧州専売モデルで、トルコで生産されるセダンと同じく、ホイールベースがハッチバックより60mm長い。

躍動的で目を引くエクステリアの下には、TNGA-Cと銘打たれたトヨタの新世代プラットフォームが潜む。スティールの構造体に補強ブレースや先進的な接合技術を導入することで、オーリスより剛性が60%向上したという。また、エンジン搭載位置や着座位置を下げたほか、フロントウインドウ基部は40mmほど、重心高は10mm低くなった。

サスペンションは四輪独立懸架で、フロントの新設計マクファーソンストラットはタイヤの接地面とキングピン軸のセンターを近づけ、ステアリングフィールの改善が図られた。スタビライザーは前後とも配置を見直し、新開発のコイルスプリングと低フリクションのダンパーを採用して、前後で40%の摩擦低減を達成し、ダンパーのレスポンスと緊密なボディコントロールも実現しているという。

エンジンは3機種をオファー。まずは1.2ℓターボガソリンで、116psを発生し、トランスミッションはMTのみ。あとはガソリンハイブリッドで、1.8ℓがベースの122ps版と、2.0ℓの180ps版だ。ハイパワーな2.0ℓ仕様は、1.8ℓ仕様よりもハイボルテージのニッケル水素バッテリーを搭載。モーターも、72ps版に代えて高出力な108ps版となり、トルクは20%増強されている。

この2.0ℓハイブリッドのトランスミッションは、トヨタのハイブリッド車が長年にわたり使い続けている遊星ギア式動力分割機構トランスアクスルを軽く手直ししたもので、前輪のみを駆動する。1.8ℓ仕様にはないシフトパドルによるマニュアル変速モードも備わり、電力のみでの走行は113km/h程度まで可能。さらに、これまでのトヨタのハイブリッド車より、スロットルレスポンスはリニアになっている。

もし、現行カローラでもっともダイナミックな走りを望むなら、トヨタのオススメはハッチバックの2.0ハイブリッドだという。前述の通り、ワゴンよりもホイールベースの短いそれは、ボディコントロールや敏捷性で上回る。とはいえ、ツーリング・スポーツとパフォーマンス志向のハイブリッドとの組み合わせにこだわっても、がっかりするほど重いクルマを買わされる羽目にはならない。テスト車の実測車重は1537kgで、前後重量配分は57:43だった。

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