【詳細データテスト】フォルクスワーゲンTロック・カブリオレ 飛ばすほどに悪化するハンドリングと乗り心地 街乗りの使い勝手は良好

公開 : 2020.06.20 08:50  更新 : 2020.06.20 08:59

購入と維持 ★★★★☆☆☆☆☆☆

フォルクスワーゲンTロック・カブリオレの価格帯を、アウディA3カブリオレやBMW2シリーズカブリオレにかなり近い設定とした。ブランドのステータスや認知度、そして商品力の相対的な訴求度を勘案すれば、かなり控えめにいっても明らかに大胆な戦略だと思えるはずだ。

しかも、オプションをもろもろ追加したテスト車の仕様だと、4万ポンド(約560万円)をわずかながらも上回る。150psのTロックに付けられたプライスとしては、どうみても正当化するのが難しいほど高額だ。

9秒で操作完了する電動トップの開閉にかかわらず、荷室容量は284Lで、トランクスルーも可能。なお、2シリーズカブリオレはオープン時にほぼ同等の280Lだが、クローズ時には335L。A3カブリオレは320Lだ。
9秒で操作完了する電動トップの開閉にかかわらず、荷室容量は284Lで、トランクスルーも可能。なお、2シリーズカブリオレはオープン時にほぼ同等の280Lだが、クローズ時には335L。A3カブリオレは320Lだ。    Volkswagen AG

おそらくフォルクスワーゲンは、直接的なライバルといえるモデルが存在しないと反論するだろう。また、このモデルの購買層は、ほかのクルマの場合ほど金額にうるさくないだろうとみているのかもしれない。

このポジショニングを正当化するために、フォルクスワーゲンが用意した標準装備の内容は、少なくとも充実したものだといえる。それでも、オプションに多額の出費をする余地がないほど充実しているとはいえないのだ。

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