【詳細データテスト】フォード・マスタング・マッハE 長い航続距離 遊べるシャシー 愛すべきEV

公開 : 2021.07.03 20:25  更新 : 2021.07.08 13:04

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

もしも電動クロスオーバーを買おうとしているなら、日常使いできるクルマとしてマッハEを選ぶのは賢明だ。主な理由は航続距離にある。

ネット容量88kWhのバッテリーを備える今回のエクステンデッド・レンジ仕様は、電力消費率を考えると、現実的な交通状況において400kmほど、113km/h定速巡航なら450km/h近く走れるはず。80km/hで8.4km/kWhというマッハEの電費であれば、720km/h以上に達する計算だ。

3年後の予想残価は、ライバル車たちより5%ほど低い。とはいえ、それでも50%あるのだったら悪くない。
3年後の予想残価は、ライバル車たちより5%ほど低い。とはいえ、それでも50%あるのだったら悪くない。

この数字は、あらゆる価格帯のEVのなかでもトップレベル。EV市場におけるフォードの存在感を大きく高めるものだ。マッハEは標準装備の内容も充実している。リセール予想でも、このエクステンデッド・レンジRWDは競争力が高い。

それでも、マイナス材料がないわけではない。同じ価格帯のEVには、余裕でこのマッハE以上のパフォーマンスを発揮するものもある。たとえば、テスラモデル3がそうだ。

しかも、テスラにはスーパーチャージャーと銘打った充電設備のネットワークがある。その点で、あちらの広いキャビンを持った小型セダンのほうが、楽に長距離移動できる。マッハEを手に入れても、ときどきテスラのオーナーをうらやましく思うかもしれない。

マッハEは、150kWチャージャーに対応できるポテンシャルがあるものの、現時点では50kWのCCSチャージャーでの充電が最速で、10〜80%の補充にかかる時間はおよそ90分といったところだ。しかしながらこの点は、テスラ以外のメーカーすべてが直面しているハードルであり、しかもそのライバルたちはフォードほどの航続距離を謳ってはいない。

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