メルセデス・ベンツAクラス 詳細データテスト 電動化の恩恵は大 速さも燃費も向上 静粛性は要改善

公開 : 2023.06.03 20:25

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

メルセデスは、予想通りの軽いタッチで、装いを手直ししてきた。全車標準装備となったLEDヘッドライトはルックスを見直し、売れ筋のAMGラインは新デザインのホイールと、スリーポインテッドスターがモチーフのメッシュ形状を取り入れたグリル専用形状のリアディフューザーを採用した。

おそらく、もっとも外観が変わった仕様はメルセデスAMG A35 4マチックだろう。より上位の機種であるA45 Sの、アグレッシブなパフォーマンス志向のスタイリング要素を引き継いでいる。

ガソリンエンジンは、ルノーと共同開発したM282型1.3L直4ターボで、7速DCTをセット。ディーゼルとPHEVのDCTは8速だ。
ガソリンエンジンは、ルノーと共同開発したM282型1.3L直4ターボで、7速DCTをセット。ディーゼルとPHEVのDCTは8速だ。    MAX EDLESTON

エンジンに特異なところはない。だが、ボディカラーにはフレッシュな新色が加わった。ローズゴールドと、テスト車に塗られたサンイエローだ。

英国向けのパワートレインは、ラインナップが縮小した。A35とA45 Sを除き、4マチックモデルは設定がなくなり、ディーゼルは150psのA200dのみとなった。

それに伴い、サスペンションの設定もシンプルになった。AMGモデルと、セダンのみとなったPHEVのA250eを除けば、全車同じ仕様で、フロントはヘルパースプリングとツインチューブダンパーを備えたストラット、リアはトーションビームで、ロワード・コンフォートタイプのスプリングを装備している。

ガソリンエンジン車は、A180とA200の2タイプ。いずれも1.3LターボのM282型を搭載。これは数年前、ルノーと共同開発したユニットで、改良型には48Vマイルドハイブリッドが組み合わされた。新たなベルト駆動スターター・ジェネレーターモーターは、発進時に13psのアシストを行い、またエンジンの停止と再始動をスムースにし、より効率的なエネルギー回生と、より長いエンジンを切ってのセイリングを可能にする。WLTP燃費は、改良前に対して0.6km/Lの改善だが、リアルなドライビングでその価値を見出せるかは、このあと確かめてみよう。

トランスミッションはMTが選択肢から消え、全車DCTとなった。エンジンにより、7速と8速を使い分けている。

PHEVのA250eはバッテリーが拡大され、モーター出力が上がり、充電が早くなった。セダンモデルのみの設定となったが、ハッチバックより空力に優れるため、EV走行距離は82kmをマークする。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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