トヨタ車体、BEV版「グローバル・ハイエース」の日本導入を考える背景

公開 : 2023.10.28 21:15  更新 : 2023.10.28 21:16

ジャパン・モビリティショー2023に「グローバル・ハイエース」のBEVコンセプトが展示中。日本導入を視野に入れているとレポートされています。

注目ブースの1つ トヨタ車体とは

第1回ジャパン・モビリティショーが開幕した。4年前までの東京モーターショーを刷新して、新たなるイベントとして誕生した。

2年前は新型コロナ感染症の影響で、中止となった東京モーターショーだったが、ジャパン・モビリティショーになったことで、今回の会場内の様子がどのように変わるのか、自動車業界関係者や一般ユーザーは興味深々だ。

東京ビッグサイトの東館には、自動車メーカー各社に加えて、トヨタ車体のブースもある。写真は、グローバル・ハイエースBEVコンセプト。
東京ビッグサイトの東館には、自動車メーカー各社に加えて、トヨタ車体のブースもある。写真は、グローバル・ハイエースBEVコンセプト。    AUTOCAR JAPAN編集部

新たな試みとしては、未来の東京を実体験できる「Tokyo Future Tour」、スタートアップを支援するプログラム、日本の未来ついて様々な専門家が行うトークショー、そして水素を活用して音楽コンサートなどを行う「H2エネルギーフェスティバル」など盛りだくさんの内容である。

もちろん、従来のモーターショーに近い形で、自動車メーカー各社によるブース展示が東京ビッグサイトの東館で実施されている。

トヨタ、日産ホンダスズキマツダ三菱スバルなど乗用車メーカーと並んで、来場者の注目を集めているのが、トヨタ車体のブースだ。

改めて、トヨタ車体について説明すると、1945年にトヨタ自動車工業の刈谷組立工場から、分離独立したのが、当時のトヨタ車体工業。トラックボディの専門メーカーとなった。

1953年にはトヨタ車体となり、ランドクルーザー(BJ系)の生産の開始した。

トヨタの人気車種を企画・製造

トヨタ車体では現在、「ノア/ヴォクシー」「アルファード/ヴェルファイア」「グランエース」、SUVでは「ランドクルーザー300」「同70(及びピックアップ)」「レクサスLX600」、そして商用車では「ハイエース・バン」「ハイエース・ワゴン」「ハイエース・コミューター」、輸出専用モデル「グローバル・ハイエース」、小型バス「コースター」を企画、製造している。

今回の出展のテーマは、「初代ハイエースから始まった、人と物をはこぶバンの歴史~商用車、乗用ミニバンの魅力」とした。

グローバル・ハイエースBEVコンセプトのフロアは、前席の方まで見事に平坦。乗車定員は1名だ。
グローバル・ハイエースBEVコンセプトのフロアは、前席の方まで見事に平坦。乗車定員は1名だ。    AUTOCAR JAPAN編集部

ブースの前列に展示されていたのが、「クロスバン・ギア・コンセプト」だ。

全長4695×全幅1820×全高1855mmの6人乗り。3列シートだが、助手席が後ろを向き、また2列目が倒れるなどして、広い室内空間を実現している。

このコンセプトモデルはズバリ、次世代「ノア/ヴォクシー」の提案である。

その奥手に展示されていたのが、「グローバル・ハイエースBEVコンセプト」だ。

全長5280×全幅1950×全高1990mm、ホイールベースが3210mm。乗車定員は1人という商用BEVだ。助手席部分を含めて荷室は完全にフラットになる設計。電池容量など動力系スペックは未公開だ。

トヨタ車体関係者によると「これは単なる海外向けコンセプトではなく、国内販売を視野に市場の声を聞くための展示」という。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 撮影 / 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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