ロードテスト フォード・プーマ ★★★★★★★★★☆

2020.04.04

サマリー

かつて走りのよさを誇った小型クーペの名が、クロスオーバーに姿を変え蘇ったことに、はじめは戸惑いを覚えた新型プーマ。ところが、乗ってみればその名に恥じぬ実力の持ち主でした。文句なしのクラスベストです。

もくじ

はじめに
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
内装 ★★★★★★★★☆☆
走り ★★★★★★★★☆☆
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
操舵/安定性 ★★★★★★★★★★
快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆
購入と維持 ★★★★★★★★★☆
スペック
結論 ★★★★★★★★★☆

はじめに

1990年代後半、ドライバーズ・ドリームという大胆なキャッチフレーズを掲げて、初代プーマは登場した。そのことを思うと、この小さなクーペの名前を復活させたことはともかく、それをクロスオーバーのテールゲートに記そうというフォードの判断には戸惑いを覚える。

前面投影面積は大きく、重心は高く、ウエイトは重くなった新しいプーマは、従来の基準からすれば、ドライバーの夢から明らかに遠い存在となった。少なくとも、1034kgと軽い初代が、少ない予算の許す限り目指したそれからは。


しかし、時代は変わった。いまやコンパクトクロスオーバーというカテゴリーは多くのモデルがひしめき、メーカーは意のままに利益を上げている。しかも、横並びではないエンスージアスト向けのプロジェクトは、量販車市場では急速に縮小している。

これまでずっと、この小型クロスオーバーというクラスに欠けていたのは、正真正銘の走りのよさだった。ところが、フォードの言い分を信じるならば、新型プーマはその点で車名を正当化できるものとなっているらしい。

このクルマは、退屈なエコスポーツより大きく、クーガよりは小さいというポジション。プラットフォームを共有する現行フィエスタは、Bセグメントの走りにおける文句なしのベンチマークだ。

また、フォードのコンパクトモデルとしてははじめてのハイブリッドシステムを搭載したモデルでもある。それは、3気筒ガソリンターボを、48V電装システムでバックアップするタイプだ。

衝撃的なデザインは、とあるフォードのデザイナーがアンチウェッジと表現したもの。これは、ミニを筆頭としたプレミアムブランドの牙城を崩そうと意気込んで生み出された。

エルゴノミクスが優秀なのも確実視され、荷室容量もこのセグメントでトップクラス。キャビンの広さはフィエスタ以上で、フォードがメガボックスと銘打ったラゲッジルームの追加要素も備える。

メーターパネルはフルデジタル。さらに、レベル2の自動運転が魅力を添えている。

その実力は、先駆者である日産ジュークをはじめ、先週取り上げたルノー・キャプチャー、セアト・アロナやスコダ・カミック、フォルクスワーゲンTロック、そしてミニ・クロスオーバーといった、定評あるライバルに太刀打ちできるものなのだろうか。確かめてみよう。

 
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