メルセデス・ベンツEクラス 詳細データテスト ディーゼルセダン健在の証明 快適性は改善の余地あり

公開 : 2024.02.17 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

新型Eクラスのエントリーモデルは、5万5290ポンド(約1051万円)のE200 AMGラインで、E200dは1635ポンド(約31万円)高の5万6925ポンド(約1082万円)。今回のテスト車は6万8785ポンド(約1307万円)で、これらはライバルたちより高めの値付けだ。

とはいえ、どのグレードを選んでも装備は充実している。レザーシートはヒーターとベンチレーションが付き、エアコンは最低でも2ゾーン式。キーレスエントリーやアダプティブクルーズコントロールも標準装備だ。

ハイスペックモデルは、安価なモデルやライバルに比べ、初年度の落ち込みがより大きいはずだ。しかし、そこからの下降率はさほど変わらない。
ハイスペックモデルは、安価なモデルやライバルに比べ、初年度の落ち込みがより大きいはずだ。しかし、そこからの下降率はさほど変わらない。

同等エンジンの5シリーズは、これより本体価格が低い。ただし、オプションで装備内容を揃えればEクラスの中級グレード並みになる。アウディA6ならもっと安いし、ジャガーXFなら2万ポンド(約380万円)節約できる。ゼロひとつ多いようだが、間違いなく本当の価格差だ。

税制優遇を考えると、PHEVのE300eという選択肢もある。ワゴンのAMGライン・プレミアムプラスを除くが、このクラスでEV航続距離113km以上という英国の優遇基準をクリアできるクルマはじつに少ない。

リアルな燃費もかなりのものだ。テストでの平均値は16.1km/Lだが、これは動力計測も含めた数字で、普段使いでは20km/L以上の数字をコンスタントに出していた。粛々と走れば、無給油1500kmも夢ではない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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