嘘のように速いホットハッチ:MG 4 EV Xパワー 「まさにコレ!」な正当性:クプラ・ボーン お手頃EV 12台比較(6)

公開 : 2024.04.19 19:05

2024年の英国で売られているEVで、コスパ1番といえる1台とは? 4万ポンド(約756万円)以下の条件で12台を選出 中国の新興メーカーも交え、英国編集部が一挙試乗

3位:MG 4 EV Xパワー 嘘のように速いホットハッチ

残るは1位と3位。4万ポンド(約756万円)の予算でバッテリーEVを選ぶなら、優れた動力性能や操縦性、ドライバーとの一体感も犠牲にしたくないと考えて当然だろう。ある程度の実用性と、充分な航続距離を担保しながら。

厳しさを増す市場は、徐々に成熟している。運転を楽しみたいと考えるドライバーに対して、説得力ある選択肢も登場している。

手前からクプラ・ボーン 58kWh e-ブーストV2と、MG 4 EV Xパワー
手前からクプラボーン 58kWh e-ブーストV2と、MG 4 EV Xパワー

ツインモーターで400馬力以上のMG 4 EV Xパワーが、その1台。0-100km/h加速3.8秒という俊足を備えつつ、384kmの航続距離が主張されている。充分なグリップ力を発揮できる路面なら、嘘のように速い。

全長は、7位のフォルクスワーゲンID.3とほぼ同じ4287mm。実用性の高い、四輪駆動の電動ホットハッチを、3万6440ポンド(約688万円)で手に入れることができる。

パッケージングを見る限り、モーターショーのステージに飾られる、理想的なバッテリーEVだと思えてくる。それでは、実際に見て運転した印象は?

スタイリングは、他ブランドのモデルと比較すると、ちょっと磨き込みが足りないだろう。とはいえBYDドルフィンのように、馴染みのなさは回避できていると思う。駐車場に並んでいても、魅力がないわけではない。

車内空間は充分広く、シートの座り心地も良好。小物入れは多く、荷室容量にも不満はない。だが、インフォテインメント・システムの使い勝手や、トリップコンピュータのスイッチ・レイアウトには改善が必要そうだ。

良くも悪くも、ドライバーの気持ちを刺激する

それでも、全体的には細部まで考え抜かれ、しっかり製造されたバッテリーEVだといえる。MGモーターは中国資本にあるが、何かのマネをしたようには見えないし、違和感を覚えるわけでもない。

中国製モデルの中では、成功と呼べる仕上がりにある。その国で作られる家電や家具のように、普通に日常へ馴染めるはず。そして一般道へ出てみると、普通ではない速さが見えてくる。

MG 4 EV Xパワー(英国仕様)
MG 4 EV Xパワー(英国仕様)

筆者の意見では、ツインモーターのXパワーではなく、シングルモーターで64kWhの駆動用バッテリーを積んだ、ベーシックなMG 4の方が理想的だったと思う。英国価格は2万9995ポンド(約567万円)と、他を圧倒するほど安い。

しかし、MGモーターが現在貸し出せる4は、Xパワーしかなかった。同社は、価格価値や航続距離、動力性能など、4万ポンド(約756万円)以下の電動ハッチバックへ求められる能力をカバーできると主張した。

ツインモーターのXパワーは、車重が1800kgと、ボディサイズの割に重い。それでも、操縦性は悪くない。姿勢制御は引き締まり、乗り心地は充分に落ち着いている。操舵に対する反応も良い。フォルクスワーゲンの「GTI」ほどではないとしても。

カーブが連続する道で、運転にのめり込める爽快さがある。ただし、435psもある最高出力を、すべて発揮させなければ。良くも悪くも、ドライバーの気持ちを刺激してくれるバッテリーEVだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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