眺めるだけで気分が良くなる ミニ・クーパー S 長期テスト(4) 従来的レシピに魅了される

公開 : 2025.05.04 09:45

感情の高ぶりを得るには、相当な工夫が必要

一方、バッテリーEVのホットハッチは、エンジン時代のそれとは根本的に異なるようにも思う。メカニズムを味わう魅力は、欠けるといわざるを得ない。従来のような感情の高ぶりを得るには、相当な技術的な努力や工夫が必要といえる。

特に、エネルギッシュなサウンドはその1つ。スタイリングの個性も重要だ。ベースとなる、穏やかなファミリー・ハッチバックと差別化することは、簡単ではない。

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

その点で、長期テストのクーパー Sに不足はない。ジョン・クーパー・ワークス風のボディキットとストライプをまとい、耳障りの良いサウンドのマフラーが付いている。控え目なクーパー Cと、ちゃんと体験が違う。

電気自動車の時代は、恐らく遠からずやってくる。エンジン版のクーパー Sは、2020年代末まで販売されるというが、そこで幕切れとなるはず。スーパーマーケットへ向かうだけでも良い。今の1秒1秒を、深く味わいたいと強く思わせる。

セカンドオピニオ

数年前にミニ・クーパーS コンバーチブルの長期テストを担当したが、素晴らしい体験だった。この新しいハッチバックも、同様な楽しさを提供してくれる。活発で面白い。パワートレイン的には大きな変更はないから、当然といえるかもしれないが。

ミニは、未来的なインテリアデザインを生み出そうとした。だが、お皿のようなタッチモニターを、自分は好きになれない。MTはもう戻ってこないのだろうか。先代の中古車を探してみようかな・・。 クリス・カルマー(Kris Culmer)

ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)

テストデータ

英国価格

モデル名:ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
新車価格:3万2070 ポンド(約625万円)
テスト車の価格:3万4620ポンド(約675万円)

オプション装備

レベル2パッケージ:2000ポンド(約39万円)
レジェンドグレー塗装:550ポンド(約10万7000円)

テストの記録

燃費:15.4m/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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