超ディープな自動車博物館 シュタイア・プフ 深い歴史を学べる展示車両 19選

公開 : 2025.09.13 11:45

クライスラー300ツーリング(2005年)

マグナ・シュタイアはユーロスター事業を引き継いだ後も、ダイムラー・クライスラー向けに自動車生産を継続した。特に注目すべきは、米国市場では販売されなかったクライスラー300のツーリング仕様だ。300ツーリングはダッジ・マグナムの車体に300のフロントエンドを装着したモデルである。

当時のクライスラー幹部は「BMWアウディの本拠地である欧州市場で競争力を高めるにはステーションワゴンが必要だ」と主張した。欧州ではワゴンが非常に人気だったからだ。

クライスラー300ツーリング(2005年)
クライスラー300ツーリング(2005年)

300ツーリングではサスペンションも専用チューンとされたほか、米国未発売の3.0L V6ターボディーゼルエンジンが用意された。生産は、4ドアの300や2代目ジープグランドチェロキーなどと同じ工場で行われた。

サーブ9-3コンバーチブル四輪駆動プロトタイプ(2009年)

サーブは2003年、2代目9-3のコンバーチブル版の生産をマグナ・シュタイアに依頼した。前輪駆動のみの設定で、サーブは四輪駆動システムに関心を示さなかった。その理由は、オープンカーを購入するドライバーは雪道での使用を想定していないと考えたためである。

それでもマグナ・シュタイアは2009年、四輪駆動仕様の9-3コンバーチブルのプロトタイプを1台製作した。これは同社の得意とする分野を融合させる試みであり、時代を先取りしていたと言えるだろう。現在では複数のメーカーが四輪駆動コンバーチブルを販売している。

サーブ9-3コンバーチブル四輪駆動プロトタイプ(2009年)
サーブ9-3コンバーチブル四輪駆動プロトタイプ(2009年)

しかし、サーブはすでに深刻な経営難を抱えており、マグナ・シュタイアとの契約も2009年に終了したため、確実に売れ行きが鈍いコンバーチブル仕様を市場投入することはなかった。ただし、9-3の他のボディスタイルには四輪駆動が用意されていた。

……今回の記事はここまで。ヨハン・プフ博物館はグラーツ空港から10分の場所にあり、金曜日、土曜日、日曜日に開館している。詳細は公式サイトを参照のこと(翻訳者注:ネットで「Johann Puch Museum」と検索すると公式サイトが出てくるはずです)。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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