ヴァンキッシュに5 E-テック 2人の印象は? アストン マーティンとルノー 親友デザイナーへ聞く(1)

公開 : 2025.09.26 19:05

5 E-テックほど試作車へ近づけた例はない

AC:カテゴリーが違っても、他のクルマを運転することでの学びは?

MR:あります。5 E-テックでは、タッチモニターの一体感、素材が違う部分とのギャップ、ディティール変化などの確認にも時間を割きました。ちょっとクレイジーかも。何でも観察してしまう。

ルノー5 E-テック(英国仕様)
ルノー5 E-テック(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

LA:最近の量産車の水準は、信じられないほど高い。われわれの目標は、夢のクルマを公道で走らせること。ルカ・デ・メオ氏は(前ルノーCEOへ)就任した時、約束したことと実際に提供するクルマへ、乖離があってはならないと考えていました。

LA:5 E-テックほど、試作車へ近づけようとしたモデルは他にないでしょう。最後の5%にこだわったんです。F1のように、数%が全体の50%へ影響します。クルマのデザインにはこれまで以上の可能性があり、今は黄金時代といえますね。

MR:同感です。パワートレインの技術は転換期を迎え、競争はすべての側面で激化しています。中国メーカーが増え、高級ブランドではビスポーク・メーカーも増えています。競争の中で勝利への気運も高まる今は、黄金期だと思います。

次の機会を待とうという余裕はない

AC:ライヒマンさんは上級ブランドを、ローレンスさんは主要ブランドを率いて来られました。デザイナーとして、特定のカテゴリーへ惹かれるのでしょうか?

MR:チャンス次第ですが、適切なブランドではあって欲しい。自分のキャリアは、BMWに買収された頃のランドローバーから始まりました。この業界で、チーフデザイナーの職は限られます。

ルノーのデザイナー、ローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏(左)と、アストン マーティンのデザイナー、マレク・ライヒマン氏(右)
ルノーのデザイナー、ローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏(左)と、アストン マーティンのデザイナー、マレク・ライヒマン氏(右)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

LA:今は諦めて次の機会を待とう、という余裕はありませんね。

MR:友人の1人、エイドリアン・ファン・ホーイドンクさんは30年以上BMWで務めています。自動車業界のデザインリーダーの多くは、同じ地位へ長年いるようです。

LA:ダチアは、お金がないから厳しいに違いないと考える人もいます。でも、大量生産でも少量生産でも、価格が違っても、デザインのルールは同じ。上級ブランドの友人にも、お金が足りないと嘆く人はいますよ。

※会話の内容は、一部を抜粋・編集しています。

この続きは、アストン マーティンとルノー 親友デザイナーへ聞く(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

アストン マーティンとルノー 親友デザイナーへ聞くの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事