【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#20 甲府でクアトロショック!!

公開 : 2025.10.10 12:05

たたずまいは高貴そのもの!

気を取り直して他のクルマを見て回ったが、私のナンバー1は、ブルーのディーノ208GT4だった。そのたたずまいは高貴そのもの。大貴族号のぬぺーっとうすらデカい図体に比べると、キュッと引き締まった真の貴婦人であった。トリプルショック!

タコちゃん「私もコレ、最高だと思いますよ」

ディーノ208GT4のたたずまいは高貴そのもの。左からタコちゃん、オーナー氏、筆者。
ディーノ208GT4のたたずまいは高貴そのもの。左からタコちゃん、オーナー氏、筆者。    清水草一

オレ「ですよね……」

タコちゃん「結局、ガンディーニの勝利ってことですねウヒャヒャヒャヒャ!」

そうなのか。ピニンファリーナ様よりガンディーニ様だったのか。いや、そんな神々の争い、下々が優劣つける話じゃないですが、クアトロポルテに関しても、ガンディーニデザインの4代目のほうが圧倒的に人気であることは事実。クアトロショック!

私は甲府でクアトロショックを受け、ますます大貴族号への愛が深まった。いずれ内装のベタベタも、シコシコとリムーバーで除去するぜ!

(つづく/隔週金曜日掲載、次回は10月24日金曜日公開予定)

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    清水草一

    Souichi Shimizu

    1962年生まれ。慶応義塾大学卒業後、集英社で編集者して活躍した後、フリーランスのモータージャーナリストに。フェラーリの魅力を広めるべく『大乗フェラーリ教開祖』としても活動し、中古フェラーリを10台以上乗り継いでいる。多くの輸入中古車も乗り継ぎ、現在はプジョー508を所有する。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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