外観も中身もすべて変わる プジョー新型『208』のステアリングは四角い! 次世代プラットフォーム初採用

公開 : 2025.10.15 18:05

2026年登場見込みの新型プジョー『208』、ステランティスの次世代プラットフォーム『STLAスモール』をグループで初めて採用します。大容量バッテリーやステアバイワイヤなど、内外ともに大きく生まれ変わります。

ステランティスの「超」重要モデル

2026年の発表が見込まれる新型プジョー『208』は、ステランティスにとってこれまでで最も重要なモデルの1つとなるだろう。革新的なプラットフォームを導入し、四角いステアリングホイールを備えたEV専用モデルとして販売される予定だ。

新型208は、ステランティスの次世代コンパクトカー向けのプラットフォーム『STLAスモール』を初めて採用する。このプラットフォームは欧州市場の低価格車クラスで競争力を維持するために極めて重要だ。

プジョー208(現行型)
プジョー208(現行型)

STLAスモールは、現行の208/e-208、2008、オペルコルサなどに用いられているCMP/e-CMPの後継で、AセグメントからCセグメントまでのグループ全モデルに展開される。

その最初のモデルに208が選ばれたのは、グループ内での存在感が群を抜いて大きいためだ。調査会社ジェイトー・ダイナミクスの統計によれば、2025年前半期の欧州におけるプジョー208の販売台数は10万9146台で、これはライバル車であるルノー・クリオ(12万2489台)とダチア・サンデロ(12万8842台)に次ぐものである。

新プラットフォームはハイブリッド車やEVにも対応可能だが、新型208はEV専用モデルとして販売される見込みだ。EV市場の不確実性を考慮すると、現行の内燃機関モデルも並行して販売される可能性が高い。このため、EVモデルであることをわかりやすくするために『e-208』の名称を引き継ぐと予想される。

プジョーの将来のパワートレイン戦略について、ブランドCEOのアラン・ファヴェイ氏は「BEVへのコミットメント」と「マルチエネルギーの提供へのコミットメント」を表明。「顧客が望むエネルギーを選択できるようにする」と述べている。

STLAスモール・プラットフォーム採用車のバッテリー容量は37kWhから82kWhまでとなる。新型208には、この上限に近い容量のバッテリーが搭載されると予想されている。兄弟ブランドであるヴォグゾールのコンセプトカー『コルサGSEビジョン・グランツーリスモ』では、Bセグメント車でありながら82kWhのバッテリーを搭載していた。

なお、現行208のバッテリー容量は最大52kWhで、航続距離は約430kmである。

性能の詳細は未公表だが、現行型と同等のモーター(最高出力158ps)が搭載される可能性が高い。ただし、プラットフォームはさらなる高出力にも対応可能だ。例えば、コルサGSEコンセプトには400psのモーターが2基搭載されており、高性能なGTiモデルの可能性も示唆されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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