フォルクスワーゲン、英国での『ゴルフ』ディーゼル販売終了 ますます少数派へ 市場シェアは事実上ほぼ消滅

公開 : 2026.07.03 07:25

高級車ではディーゼルが堅調

英国でディーゼル車の販売を続けている数少ないメーカーの1つがランドローバーだ。SMMTによると、ランドローバーは現在、英国のディーゼル販売を支配しており、年初から5か月間の総販売台数の43%を占め、ディーゼル車ランキングの上位6位を独占している。

ディフェンダー』に関しては、購入者の選択肢は多くない。最も安価なモデルは直列6気筒ディーゼルで、航続距離も長く、燃費もまずまずだ。PHEVは、スペック上は高い出力を誇るが、19.2kWhというやや小容量のバッテリーが切れてしまうと(公式には電気で約50km走行可能)、2.0Lガソリンエンジンがすべての動力を担うことになる。それゆえ、ディフェンダーPHEVの販売台数がわずか625台と、他の仕様より少ないのも不思議ではない。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTD
フォルクスワーゲン・ゴルフGTD

ベルリンを拠点とする自動車アナリストのマティアス・シュミット氏はAUTOCARの取材に対し、次のように語った。

「理論上、このセグメントではPHEVの需要は非常に大きいはずですが、おそらく消費者は、長距離移動においては依然としてディーゼル車が優位であるという事実に気づいているのでしょう。実走行での航続距離は、充電や燃料の補充なしでも1000kmを優に超えます。これは単なるカタログスペックではありません」

今後は電動モデルへシフトか

とはいえ、PHEVも進化を続けている。ディフェンダーPHEVが改良され、おそらく『レンジローバー』や『レンジローバー・スポーツ』に搭載されている38kWhバッテリーを採用すれば、ディーゼル仕様の販売台数は減少するだろう。例えば、英国におけるレンジローバー・スポーツPHEVの販売台数が5月末時点で3937台であるのに対し、ディーゼル仕様は2353台と、PHEVが上回っている。

長距離走行と急速充電を可能にする電動化技術により、高級車市場のディーゼル車ユーザーも次第に電動モデルへと移行していくだろう。今年後半には、ランドローバーが118kWhバッテリーを搭載したレンジローバーおよびレンジローバー・スポーツのEV仕様を発売する予定だ。一方、BMWの新型『iX5』には、なんと140kWhもの大容量バッテリーが搭載されており、従来の直列6気筒ディーゼル車に代わる、長距離走行向けの有力な選択肢となるだろう。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTD
フォルクスワーゲン・ゴルフGTD

640kmに迫る、あるいはそれを超える航続距離と、15分未満の急速充電能力が組み合わされば、「ビジネスドライバーにとってのゲームチェンジャー」になるとシュミット氏は述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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