フォルクスワーゲンID.4 詳細データテスト 穏やかな出力特性と操縦性 遅くないが刺激は足りない

公開 : 2021.11.06 20:25  更新 : 2021.11.08 06:37

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

フォルクスワーゲンID.4で実現した静粛性は当然のことながら、20インチを履いていてさえ上質な乗り心地もまた、強みだといえるものだ。

GTXの空力的デザインは風切り音の低減にもかなりの効果を発揮しているようで、しかも構造部分と遮音材の両方が、ロードノイズをほとんどキャビンへ通さない。

EVとはいえ、ロードノイズや風切り音がひどければ静粛性は損なわれるが、このクルマはそこも抜かりない。DCCダンパーと優秀なシートにより、乗り心地もすばらしい。
EVとはいえ、ロードノイズや風切り音がひどければ静粛性は損なわれるが、このクルマはそこも抜かりない。DCCダンパーと優秀なシートにより、乗り心地もすばらしい。    LUC LACEY

高速走行も滑らかで、大きな問題は見出せない。DCCダンパーはかなり緩く設定することもできるが、敢えて初期設定からコンフォートへ切り替えようとは思わなかったくらいだ。

早い話、これはエクセレントなクルーザーだ。シートの調整範囲は広く、このクラスで最高に好ましい出来栄え。一度座ったら、バッテリー残量がなくなるまで320km以上走り続けてもいいと思えるほどだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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