【詳細データテスト】ポルシェ・カイエン 圧倒的な速さ 車重に負けないグリップ 快適性と装備は不満

公開 : 2022.07.30 20:25  更新 : 2022.08.22 15:06

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

細かいことを抜きにすれば、このターボGTはフル装備のカイエンだと言えるだろう。標準装備してもらいたい運動面のオプションはすべて備わっている。

とはいえ、そこはやはりポルシェのこと。オプションは無数に用意されていて、その中には、ほかのブランドであれば追い金なしに手に入るようなものもちらほら見受けられる。

ターボGTの残価予想は、カイエンのラインナップの中ではそこまで高いわけではないが、15万ポンド(約2475万円)級のクルマとしては十分に立派だ。
ターボGTの残価予想は、カイエンのラインナップの中ではそこまで高いわけではないが、15万ポンド(約2475万円)級のクルマとしては十分に立派だ。

15万ポンド(約2475万円)級のクルマでありながら、ワイヤレス充電器やスペースセーバータイプのスペアタイヤ、曇りを素早く消すヒーター付きフロントウインドウ、アダプティブクルーズコントロールなどが有償オプションなのだ。いまどき、そんなクルマはどこにもないはずだ。

さらに、ボディカラーやトリムの選択肢は無数にある。あれやこれやと追加していくと、請求金額はすぐに16万ポンド(約2640万円)を超えてしまう。

テスト車の燃費は、長めのツーリングで9.2km/Lだったが、これくらいのサイズとパフォーマンスのクルマとしては一般的な数値だ。平均燃費は7.1km/L、燃料タンク容量は90Lなので、満タンでだいたい640km程度走るという計算だ。しかし、現在のガソリン価格で、90Lタンクを満たすのは、なかなか財布に厳しい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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