【詳細データテスト】ポルシェ・カイエン 圧倒的な速さ 車重に負けないグリップ 快適性と装備は不満

公開 : 2022.07.30 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆

ターボGTのドライバーズシートは、大型SUVとしては中ほどのサイズに過ぎず、かなり身体の大きいドライバーには合わないかもしれない。だが、テスター陣は長距離でも快適に過ごせ、厳しくチェックしても十分にサポートが効いていて、このクルマの高いグリップの限界を試すような走り方をしても、腰をしっかり支えてくれる。

座面はそこそこ高いが、車高調整サスペンションのおかげで、背の低いひとでも乗降しやすい。

シートはそれほど大きくないが、ホールド性は上々。遮音性も高い。しかし、大径ホイールとハードなサスペンションに快適な乗り心地は望めない。
シートはそれほど大きくないが、ホールド性は上々。遮音性も高い。しかし、大径ホイールとハードなサスペンションに快適な乗り心地は望めない。    MAX EDLESTON

ただし、22インチホイールと高められたサスペンションレートは、乗り心地や衝撃吸収に影響を与えている。ソフトめの走行モードを選んでも、きつめのエッジや路面にちょっと鉄板が浮き上がっているところなどでは、予期しなかったほど粗く急激に突き上げられるのだ。

サスペンションのトラベルがかなりあるので、大きめの突き上げもかなりうまく吸収してくれる脚の動きを見せるのだが、スポーツやスポーツプラスといったモードを選んで低いスピードで走ると、乗り心地は動き過ぎて硬い。速度を上げると、それも気にならなくなるのだが。

もっとも穏やかなモードなら、それほどうるさくないのは幸いだ。風切り音も、Pゼロ・コルサが起こすロードノイズも遮音性は上々で、113km/h巡航時の室内騒音は68dBA。メルセデスAMG GLC 63 Sの71dBAより静かだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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