ジェネシスGV60 詳細データテスト 韓国の高級ブランド 速く快適 四駆のハンドリングは安定志向

公開 : 2022.09.03 20:25  更新 : 2022.09.06 06:29

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

ジェネシスのインフォテインメントシステムには、明らかにBMWのそれを思わせるところがある。大画面のタッチ式ディスプレイに、ロータリー式コントローラーと多少の実体ボタンを組み合わせた構成がその理由だ。グラフィックのスタイルは独自のものだが、ベストなシステムにインスパイアされたのは間違いない。

メニューのレスポンスは早い。メニューの選択肢はかなり多く、初見では圧倒されるが、1週間も乗っていればほぼ覚えられる。いったん設定が決まってしまえば、それ以上いじる必要はない。選択肢の多さは悪いことではない。Apple CarPlayもAndroid Autoも装備されている。ただし、どちらも接続にはケーブルが必要だ。

システムのハードウェアは、BMWに次ぐくらい使い勝手がいい。しかし、EVに求められる充電関連の情報がナビに含まれないのは不満の種だ。
システムのハードウェアは、BMWに次ぐくらい使い勝手がいい。しかし、EVに求められる充電関連の情報がナビに含まれないのは不満の種だ。    MAX EDLESTON

満点にならなかった原因は、EV特有の機能がなかったことだ。ナビゲーションは充電ステーションを検索できるものの、そこの充電性能などの情報は表示されない。また、目的地まで到着した際の電池残量を試算する機能もない。テスラのルート設定に比べると、実用性で劣るのは否めない。

燈火類

LEDヘッドライトは標準装備で、マトリックスビームは2070ポンド(約34万円)のイノベーションパックに含まれる。この上なくパワフルだが、対向車を眩惑してしまうことがある。

ステアリングとペダル

ペダル配置は多くのクルマほど右に寄ってはいないが、それ以外は一般的なレイアウト。ほかのE−GMPモデルと同じく、ステアリングコラムのテレスコピック量はやや足りない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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