ロデオの後継は英国で人気 いすゞD-マックス V-クロスへ試乗 ガサツでも頼もしい働き者
公開 : 2025.02.10 19:05
3代目D-マックスは英国で好調 前後とも大人が不満なしの車内空間 1.9Lの4気筒ディーゼルはやや力不足でノイジー 落ち着きに欠ける乗り心地 悪路に強い働き者 英編集部が評価
もくじ
ー3代目D-マックスが英国で好調のいすゞ
ー英国のエンジンは1.9Lの4気筒ディーゼルのみ
ー前後とも大人でも不満なしの車内空間
ーやや力不足でノイジー 落ち着きに欠ける乗り心地
ー悪路の走破性は高い 頼もしい働き者
ーいすゞD-マックス V-クロス 4x4ダブルキャブ (英国仕様)のスペック
3代目D-マックスが英国で好調のいすゞ
SUV人気と反比例するように、英国では、ピックアップトラック市場が縮小傾向だといわれる。新たな税制も、それに拍車をかけているようだ。しかし、いすゞは3代目D-マックスで好調を保っている。2024年には、この島国で6600台以上を販売したという。
同社の調査によると、D-マックスのユーザーの殆どは、1t以上の荷物を運んだり、トレーラーを牽引したり、舗装路から離れた奥地へ向かう必要性があるとのこと。与えられた機能や能力を、本当に発揮させる層が購入していると分析する。

D-マックスの選択肢は多様で、後輪駆動か四輪駆動を選択可能。2ドアのシングルキャブかエクステンデッドキャブに、4ドアのダブルキャブという、3種類のボディも設定されている。
3代目へのモデルチェンジは4年前だが、軽量・高剛性のラダーフレームを獲得。ホイールベースが伸ばされ、フロントアクスルは改良を受けている。そして2025年仕様では、さらに外観や装備面での小改良を受けた。
ボディでは、新デザインのボンネットを採用。フロントグリルやバンパーの造形にも手が加えられた。ツリ目になったテールライトも新しい。
シャシーでは、下回りの保護性が強化。ヒルディセント・コントロールや、四輪駆動の電子制御システムもアップデートを受けている。
英国のエンジンは1.9Lの4気筒ディーゼルのみ
英国価格は3万3000ポンド(約644万円)からと、競合よりお手頃。DL20グレードは約5000ポンド(約98万円)お高くなるが、四輪駆動になり、リアのロッキングデフとローレンジ・トランスファー、18インチ・アルミホイールなどが得られる。
トップグレードとなるのが、アークティック・トラックス AT35エディション。新設定のマッドマスター V-クロスも上位の位置づけで、ウインチやルーフ・ライトバー、シュノーケル、20インチのオールテレーン・タイヤなどで悪路への態勢が強化される。

今回試乗したのは、工事現場よりアウトドア向きのV-クロス。9.0インチのインフォテインメント用モニターに、デュアルゾーン・エアコンなどが追加される。テントや簡易キッチン、オーニングなどがセットの、キャンプキットもオプションで指定できる。
共通して5年間か20万kmの保証が付帯する、信頼性は強み。防錆補償は12年で、ロードサービスも付いてくる。このクラスでは、最もスタイリッシュとはいえないかもしれない。最もパワフルでもない。それでも、多くの人の期待を裏切ることはないようだ。
エンジンは、英国仕様ではグレードを問わず1択。164psと36.7kg-mを発揮する、1.9Lの4気筒ディーゼルターボのみで、6速MTが標準で組み合わされる。オプションで、6速ATも選択可能だ。