キア新型『EV5』欧州導入 航続距離530km、日産アリアのライバルに

公開 : 2025.07.09 07:45

キアはC-SUVモデルの『EV5』を2026年より欧州市場で販売開始する予定です。最高出力218psの電気モーターをフロントに搭載し、V2LやV2Gといった外部給電機能も備えています。価格は未定。

C-SUVセグメントに新たな競合現る

キアは、新型の電動SUV『EV5』の欧州仕様車を発表した。2026年に発売予定で、ユニークなデザインと最大530kmの航続距離を備えている。

中国では2年前から販売されているが、欧州向けのEV5では、バッテリーをリン酸鉄リチウム(LFP)から81.4kWhのニッケル・マンガン・コバルト(NMC)に変更した。

キアEV5(欧州仕様)
キアEV5(欧州仕様)    キア

最大120kWのDC充電に対応し、10%から80%まで30分で充電できる。また、V2LおよびV2G機能も搭載されており、外部機器や電力網への電力供給が可能だ。

パワートレインは当初、1種類のみとなる。フロントに搭載されたシングルモーターから最高出力218ps、最大トルク30.0kg-mを発生し、0-100km/h加速は8.4秒とされている。

中国で販売される四輪駆動モデルは、まだ欧州には導入されていない。

ただし、将来的に高性能バージョンの『GT』が発売される可能性がある。EV6やEV9ではすでにGTが設定されている。

インテリアには、12.3インチのインストゥルメント・ディスプレイとインフォテインメント・ディスプレイ、5.3インチのエアコン操作用タッチパネルが搭載されている。中国仕様では前部座席がベンチシートタイプだが、欧州仕様では左右独立となり、大型のセンターコンソールが備わる。

欧州市場向けのEV5は、中国ではなく韓国で生産され、欧州連合(EU)の中国製EVに対する関税を回避する。

価格はまだ確定していないが、4万ポンド(約795万円)をわずかに下回る価格設定になると思われる。アウディQ4 eトロンフォルクスワーゲンID.4日産アリアヒョンデアイオニック5などのライバルとなるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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