強烈なインパクトを残した3輪車 52選(前編) 市民の「足」として活躍した奇妙なクルマたち

公開 : 2025.10.25 11:25

自動車の黎明期には3輪車が数多く生まれ、コンパクトで安価な移動手段として世界各地で普及しました。今でも一部のメーカーが愛好家向けに生産を続けています。今回は3輪車のミステリアスな世界を少しだけ紹介します。

ミステリアスな3輪車の世界

世界初の自動車は3輪だった。それ以来、実に1200車種以上の3輪車が生み出されてきた。

しかし、そのメーカーやモデルをいくつご存じだろうか? モーガンとメッサーシュミットは定番だが、それ以外は自動車ファンにとっても難しいだろう。この記事では、これまでに作られた奇妙な3輪車を52台紹介したい。3輪の魅惑的な世界へようこそ。

一度見たら忘れられない個性的な3輪車を紹介する。
一度見たら忘れられない個性的な3輪車を紹介する。

モーガン(1909年)

まずは有名なメーカーから始めよう。モーガンは1909年に英国で創業し、トライアルやレースで成功を収め、早くから支持を集めた。ご覧の通り、小柄なプロポーションと少ない車輪数にもかかわらず、大人が贅沢に旅するのに十分な空間があった。ルーフまで備えていたのだ。

モーガン(1909年)
モーガン(1909年)

モーガン・スーパースポーツ(1933年)

第二次世界大戦前、モーガンは3輪車の分野で脚光を浴びていた。その代名詞とも言える存在として、スーパースポーツを紹介しないわけにはいかない。最高速度130km/h超の性能を誇り、見た目以上に頑丈な作りだった。

モーガン・スーパースポーツ(1933年)
モーガン・スーパースポーツ(1933年)

ブローガン(1946年)

オハイオ州を拠点とするフランク・ブローガンは、1946年に新会社を設立し、自身の名を冠した実用的な3輪車を開発した。これほど見栄えの良いクルマなら、自分の名前を付けたくなるのも当然だろう……。

写真のモデルは実際にはブローガンにとって2台目の3輪車である。1台目は前輪が1輪のタイプで、最高出力10psの空冷単気筒エンジンを搭載している。この後期型では、後輪1輪のレイアウトに変更された。ブローガンは、合計で30台ほどを生産した。

ブローガン(1946年)
ブローガン(1946年)

デイヴィス・ディヴァン(1947年)

3輪車といえば小型のイメージがあるが、すべてがそうとは限らない。デイヴィス・ディヴァンは全長4.7m、車重1111kgの車体に2.2Lエンジンを搭載している。シングルのベンチシートに4人が横並びで座るため、少し不安定だった。そのため、量産車は作られなかったが、17台のプロトタイプが製作された。そのうちの1台は、米国ロサンゼルスのピーターセン自動車博物館で展示されている(写真)。

デイヴィス・ディヴァン(1947年)
デイヴィス・ディヴァン(1947年)

インヴァカー(1947年)

第二次世界大戦後、身体に障害のある人が運転できるクルマとして、このインヴァカーが開発された。インヴァカーは5年間で6回もの改良を重ね、1952年にMk8(Mk7は存在しない)が登場した。基本的なルーフや窓を備えた、かなりデラックスなモデルだった。

インヴァカー(1947年)
インヴァカー(1947年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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