名車と振り返るアルファ・ロメオの歴史(後編) 独創的なデザインと甘美なハンドリング

公開 : 2025.11.08 11:45

SZ/RZ

クーペのSZは75(米国ではミラノとして販売)と密接な関係にあり、75の高性能バージョンに搭載された3.0L V6エンジンを流用している。1989年から1991年まで生産され、その後コンバーチブルのRZは1994年まで生産された。

SZ/RZはその外観から「イル・モストロ(怪物)」の異名を与えられ、このようなデザインは過去にも未来にも類を見ない。ただし、左右に3灯ずつ配置された6灯式ヘッドライトは21世紀に復活することになる。

SZ/RZ
SZ/RZ

155

フィアットとの新たな提携関係を踏まえると、前輪駆動の小型上級モデルである155がフィアット・テムプラやランチア・デドラとプラットフォームを共有するのは当然の成り行きだ。生産は1992年に始まり、6年後に終了した。

155はモータースポーツで大きな成功をおさめている。1994年に登場した155シルバーストーンは、その年の英国ツーリングカー選手権のために特別に開発されたモデルで、見事に同選手権を制した。155は英国の他にも、ドイツ、イタリア、スペインのツーリングカー選手権でタイトルを獲得している。

155
155

145/146

1990年代中盤から後半にかけてのアルファ・ロメオの小型ハッチバックは、メカニズムを共有しながらもキャラクターの異なる2つのシリーズに分かれていた。145(写真)は若年層向けの3ドアモデルであり、146は5ドアで保守的なスタイリングを採用し、これまで33を購入していた層をターゲットとしている。

33やアルファスッドと同様、145/146も当初は水平対向エンジンを搭載していたが、後に廃止された。ホットハッチ仕様では両モデルとも約150psを発生する2.0Lツインスパークエンジンが採用されたが、クアドリフォリオ(四つ葉のクローバー)バッジを与えられたのは145のみであった。

145/146
145/146

GTV/スパイダー

145/146とプラットフォームを共有するGTV/スパイダー(いずれも過去の名称を流用)は、おおむね同一のモデルであり、それぞれ2人乗りスポーツクーペとそのコンバーチブル版として1993年から2004年まで生産された。

アルファ・ロメオは複数の4気筒およびV6エンジンを用意した。最も特異だったのはターボチャージャー付き2.0L V6で、出力は3.0L版とほぼ同等ながら、イタリアの税制的に有利な区分に分類された。

GTV/スパイダー
GTV/スパイダー

156

155の後継として1997年から10年間生産されたのが156である。そのバリエーションは非常に多様だ。エンジンは1.6Lツインスパークからコモンレール式ターボディーゼル、3.2L V6ガソリンまで幅広く、ボディスタイルもセダン、スポーツワゴン、クロスワゴンがあり、前輪駆動と四輪駆動から選択できた。

156は非常に好評だった。1998年にはアルファ・ロメオとして初めて欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、新型フォルクスワーゲン・ゴルフアウディA6を圧倒した。

156
156

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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