2000年代を代表するハイパフォーマンスカー 30選(後編) 幻に終わったコンセプトモデルも

公開 : 2025.12.28 11:45

ポルシェ・カレラGT(2003年)

2000年にコンセプトモデルが発表され、2003年に量産バージョンが登場したカレラGTは、おそらく最高峰と言えるだろう。パワーユニットは611psの5.7L自然吸気V10エンジン。これは開発中止となったル・マン・プロトタイプに由来するもので、開発ドライバーのヴァルター・ロール氏の意向により6速マニュアル・トランスミッションが採用された。

スロットルレスポンスに絶大な効果をもたらすという直径7.5インチのクラッチは、扱いにくいことで有名だが、カレラGTは革新的なカーボン構造により車両重量をわずか1380kgに抑えている。最高速度330km/hを誇るカレラGTは、発売当時世界最速かつ最先端の技術を結集した1台であった。AUTOCAR英国編集部のロードテストでも「史上最高のドライビング・エクスペリエンスを提供するクルマ」と評された。

ポルシェ・カレラGT(2003年)
ポルシェ・カレラGT(2003年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「カレラGTは史上最高のスーパーカーであり、おそらく歴史上最も刺激的なロードカーだ」

ルノー・スポール・メガーヌR26.R(2008年)

実際のところ、2000年代に発表されたルノー・スポールのパフォーマンスモデルは、どれも名車と言っても過言ではない。偉大なクリオ182トロフィーも捨てがたいが、本特集ではメガーヌR26.Rをその狂気じみた性能で選ぶことにした。

ホットハッチ界の911 GT3 RSとも言えるR26.Rは、他車がこれまで踏み込めなかった領域に到達した。F1マシンのR26の技術を応用し、カーボンファイバー製ボンネット、パースペックス製ウィンドウ、軽量ホイール、ロールケージ、レーシング仕様のサベルト製バケットシートにより126kgの軽量化を達成した。これほど徹底的な軽量化と230psのパワーを考えれば、メガーヌR26.Rがニュルブルクリンクで前輪駆動車のラップレコードを更新したのも不思議ではない。

ルノー・スポール・メガーヌR26.R(2008年)
ルノー・スポール・メガーヌR26.R(2008年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「純粋なドライバーズカーとして、メガーヌR26.Rに匹敵するクルマはほとんど存在しない。ホットハッチバックの世界に限らず、あらゆるレベル、あらゆる価格帯において、である」

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI Mk5(2004年)

1976年の初代ゴルフGTIは、ホットハッチを一般に普及させた名車である。しかし数世代を経るうちに、GTIは楽しさを失い、初代が成し遂げた偉業を再現するにはあまりにも成熟しすぎてしまった。

しかし、2004年に登場した5代目ゴルフGTIは、3代目と4代目の欠点をすべて克服した。ぴしっと張り詰めたスタイリング、専用18インチアルミホイール、そして「インテルラゴス」と呼ばれるタータンチェック柄のシート。まさにGTIらしい見た目で、走りもまたふさわしいものだった。5代目ゴルフGTIは優れたドライバーズカーであり、将来的にはクラシックカーとして高く評価されることになるだろう。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI Mk5(2004年)
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI Mk5(2004年)

AUTOCAR英国編集部の評価:「GTIが帰ってきた。今回はイメージと実力を兼ね備えている」

2000年代に生産された最高のパフォーマンスカーは、これで終わりだ。ここからは、さまざまな理由から実現には至らなかったものの、極めて素晴らしかったコンセプトカーを5台紹介する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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