清水草一の『大貴族号』と乗り換え試乗!共通点は不人気車【連載:遠藤イヅルのB11型日産サニーカリフォルニア再生&快適化計画 #10】

公開 : 2026.03.13 12:05

そうかこの手があったのか!

ドアを開けると、そこは上質な革で満たされた世界。白い車体に濃い赤の内装という、こんな色気のある内装のセダンを平然と作ってのけるのは、さすがマセラティです。

イグニッションキーをひねってエンジンを始動。アクセルを踏むと、1.5リッターOHC+電子制御キャブというサニーからは絶対に聞くことができない、乾いた鋭い咆哮が響きます。

不人気車、最高!
不人気車、最高!    山本佳吾

うおお、マジでフェラーリ・エンジンだ!

かつてフェラーリV8をフロントに押し込んだランチア・テーマ8.32に憧れた筆者の体に、ゾクゾクするような感激がこみ上げます。

特徴的な小さいシフトノブを操作していよいよ発進です。一般道では最高出力400psを試すには役不足ですが、3000rpm以下でも恐ろしく速い! さらに回転をあげると、V8エンジンのサウンドが高まって、脳内を快感物質が満たしていきます。

乗り心地も実にしなやか。静粛性が高いのはさすが高級セダンです。ハイパワーを受け止めるセミATの動きはスムーズで、『壊れそうセンサー』が多少発達している筆者にも、『これは大丈夫そう』と感じさせてくれます。事実、大貴族号はトラブルが極めて少ないのでした。

これほど状態が良い個体に乗れるとは限りませんが、2026年3月現在、大手中古車検索サイトには、本体価格250万円以下の前期型が10台以上も掲載されています。

めちゃゴージャスでフェラーリV8を積むセダンがこの価格なのですから、リーズナブルで面白い中古車を探すことに執念を燃やしてきた筆者も『そうかこの手があったのか!』と膝を打つばかり。

まさに『不人気車はロマン』だなあ、と思った次第です。

(当連載は不定期掲載ですが、主に金曜日お昼頃に公開予定となります)

記事に関わった人々

  • 執筆

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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