伝説の自動車デザイナー、ガンディーニが手掛けた名作 50選(前編) 不朽のミウラからストラトスまで

公開 : 2026.06.21 11:05

アルファ・ロメオ・カラボ(1968年)

奇抜なコンセプトカーといえば、アルファ・ロメオ・ティーポ33をベースに、ベルトーネが手掛けたカラボほど突飛なものは少ない。

シザードア、極端なウェッジシェイプ、リトラクタブルヘッドライトを備えるなど未来的なデザインである。ミドシップに搭載された230psの2.0L V8エンジンのおかげで、その走行性能はかなり高かったのではないかと推測される。

アルファ・ロメオ・カラボ(1968年)
アルファ・ロメオ・カラボ(1968年)

ランボルギーニ・エスパーダ(1968年)

ランボルギーニ誕生からわずか5年後、同社は2シーターのミウラや2+2の400GTと並んで販売する、初の4シーターモデルを発表した。

前述のマルツァルの影響が明確に見て取れるエスパーダは、ランボルギーニの他のモデルと同様にビッザリーニ設計のV12エンジンを搭載している。最高出力325psを発生し、5速マニュアル・トランスミッションを介して後輪を駆動する。最高速度250km/hを謳う、当時世界最速クラスの4人乗り乗用車であった。1978年までの生産台数は1217台に達した。

ランボルギーニ・エスパーダ(1968年)
ランボルギーニ・エスパーダ(1968年)

フィアット128クーペ・ショッピング(1969年)

フィアット128は同社初のフロントエンジン・前輪駆動車であり、ある種の転換点となったモデルだ。

その構造的メリットを活かそうとしたガンディーニ氏は、トランクの下に収納できるスライド式のショッピングカートや、ベビーカーを装備したクルマを作り上げた。しかし、このアイデアが世間に受け入れられることはなかった。

フィアット128クーペ・ショッピング(1969年)
フィアット128クーペ・ショッピング(1969年)

アウトビアンキ・ランナバウト(1969年)

1965年に登場したリアエンジンのフィアット850スパイダーの後継モデルを見据え、1969年のトリノ・モーターショーでこのミドシップコンセプトカーが披露された。

スピードボートのデザインに着想を得たランナバウトには、フィアットが買収したばかりのアウトビアンキの名が与えられた。ランナバウトは圧倒的な好評を受け、フィアットX1/9として発売された。ただし、量産化にあたって大幅な変更が加えられている。

アウトビアンキ・ランナバウト(1969年)
アウトビアンキ・ランナバウト(1969年)

ランチア・ストラトスHFゼロ(1970年)

これほどドラマチックなコンセプトカーは他に類を見ない。実現する運命にはなかった、狂気とも言えるほど非実用的なウェッジシェイプだが、現実世界から人々を逃避させるには十分すぎた。

ランチア・フルビアから流用された1.6L V4エンジンという、さほど刺激的ではないパワートレインを搭載しているものの、ストラトス・ゼロは鋭利なノーズ部分に10個の超薄型ヘッドライトを配し、リアには84個の電球によって光の輪を描いている。2011年に76万1600ユーロで売却され、現在は個人所有となっている。

ランチア・ストラトスHFゼロ(1970年)
ランチア・ストラトスHFゼロ(1970年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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