巨匠ジョルジェット・ジウジアーロの傑作 50選(前編) 流麗なマツダ・ルーチェから超希少なワンオフモデルまで

公開 : 2026.06.14 11:05

アルファ・ロメオカングーロ(1964年)

1960年代、アルファ・ロメオはTZをベースにして少量生産のスポーツカーを開発する際、ピニンファリーナとベルトーネの両社にTZのシャシーを提供し、デザイン案を提示するよう求めた。カングーロはベルトーネによる作品であり、ジウジアーロ氏がデザインが担当したものだ。

1.6L直列4気筒エンジンを搭載したカングーロは見事な外観だった。しかし、アルファ・ロメオは腰が引けてしまったのか、どちらの提案も実現しなかった。

アルファ・ロメオ・カングーロ(1964年)
アルファ・ロメオ・カングーロ(1964年)

イノチェンティ186 GT(1964年)

この幻のスポーツカーは、イノチェンティとフェラーリの共同開発によるものだ。計画では、フロントに1.8L V6エンジンを搭載する後輪駆動の小型2+2クーペとなるはずだった。

開発は進み、ほぼ量産準備が整った段階で計画は頓挫し、製作されたのはわずか2台のみ。そのうち1台が現存している。

イノチェンティ186 GT(1964年)
イノチェンティ186 GT(1964年)

フィアット850スパイダー(1965年)

フィアット850は、1960年代後半のイタリアで最も人気のある小型ファミリーカーの1つだ。売れていたのはほとんどセダンだったが、クーペや7人乗りミニバンも(本当に)存在する。そして、ベルトーネのジウジアーロ氏が手掛けた、洗練されたデザインのコンバーチブルもある。

フィアット850スパイダー(1965年)
フィアット850スパイダー(1965年)

マツダ・ルーチェ(1966年)

1960年代を通じて、マツダは高級車市場への進出を模索し続け、1966年にルーチェが登場した。当初は1.5Lエンジンのみが設定されていたが、1968年末には1.8Lエンジン仕様も追加された。

1年以内にロータリーエンジンを搭載したバージョンも登場することになる。これはマツダ車で唯一、前輪駆動を採用したヴァンケルエンジン搭載モデルである。

マツダ・ルーチェ(1966年)
マツダ・ルーチェ(1966年)

デ・トマソ・マングスタ(1966年)

イタリアのデザイン会社ギア(後にフォードに買収された)に在籍していた時代のジウジアーロ氏によってデザインされたマングスタ。知名度の高いパンテーラの前身にあたる。

パンテーラと同様に、マングスタもフォード製V8エンジンを搭載し、最高速度は約257km/hに達する。

デ・トマソ・マングスタ(1966年)
デ・トマソ・マングスタ(1966年)

マセラティギブリ(1966年)

マセラティは過去半世紀ほどの間に3種類のギブリを生産してきたが、このモデルが初代であり、群を抜いて美しい。

ギブリという名は、リビアの砂漠に吹く、熱く乾燥した風にちなんで名付けられた。ジウジアーロ氏がギアに在籍していた頃にデザインしたクルマで、フロントには4.7L V8エンジンを搭載し、後に4.9Lへと排気量が拡大されている。

マセラティ・ギブリ(1966年)
マセラティ・ギブリ(1966年)

(翻訳者注釈:この記事は「中編」へ続きます。)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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