屈指の楽しさと実用性を誇るフォードから、コスパに優れたBYDまで 2026年欧州版 最も注目すべき小型EV 10選(後編)

公開 : 2026.09.22 12:10

9. フォルクスワーゲンID.3 – 広さと快適性で最高

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:7点 コスト:7点
長所:快適な乗り心地 改良されたインテリア 室内全体が広々としている
短所:競合車種より高価 タッチ式ボタンは依然として使いづらい 大容量バッテリーや先進技術は上級グレード限定

ID.3は発売当初から十分に売れ行きは良かったものの、真の「ゴルフの後継車」となるにはいくつか問題があった。

9. フォルクスワーゲンID.3 - 広さと快適性で最高
9. フォルクスワーゲンID.3 – 広さと快適性で最高

初期モデルは、インフォテインメント用タッチスクリーンの操作性の悪さや複雑すぎるモデルラインナップに加え、インテリアの質感の乏しさも問題視されていた。

「価格面はさておき、フォルクスワーゲンは改良型ID.3において、実に徹底的で、客観的に見て称賛に値する仕事をした」
――ジャック・ウォリック(常勤ライター)

フォルクスワーゲンは、ID.3に大幅改良を施すことでこれらの欠点を解消しようとした。目を引くフロントデザイン、簡素化されたモデルラインナップ、そして内装材の質感向上を実現した。

タッチスクリーンも大幅に改良され、改良前モデルに搭載されていたものよりはるかに使いやすくなっている。とはいえ、その下にある空調コントロールやステアリングホイール上の操作ボタンは、依然としてタッチ式である。

英国でのID.3のラインナップは現在、52kWhの『ピュア』、58kWhの『プロ』、77kWhの『プロS』で構成されており、最上位グレードのプロSは最大555kmの航続距離を謳っている。

価格は約3万ポンド(約625万円)からで、トップを飾るのはスポーティな326psのGTXだ。

走行性能に関しては、不満点はほとんどない。熱心なドライバーを惹きつけるものではないが、ステアリングは十分に機敏で、市街地での取り回しや車庫入れも非常に容易だ。また、ゴルフと同様に、大径ホイールを装着した重量のあるコンパクトカーでありながら、乗り心地は損なわれていない。

10. BYDドルフィン・サーフ – 標準装備が充実

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:6点 乗り心地&ハンドリング:7点 コスト:8点
長所:同クラスとしては優れた効率と航続距離 充実した標準装備 室内の広さとコストパフォーマンス
短所:ADASやインフォテインメント・システムがやや時代遅れ 回生ブレーキをマニュアルで適切に制御できない ブレーキペダルの踏み心地が柔らかすぎる

小型EVにとって、ガソリン車との価格競争力は長年の課題だったが、BYDドルフィン・サーフ(中国名:シーガル)のように課題をクリアしたモデルも登場している。

10. BYDドルフィン・サーフ - 標準装備が充実
10. BYDドルフィン・サーフ – 標準装備が充実

「ドルフィン・サーフは電費が良く、パッケージングも優れている。価格も手頃で、許容範囲内の些細な欠点がある程度だ」
――マット・ソーンダース(ロードテスト編集者)

1万8675ポンド(約390万円)という価格は、全体的に見ても非常に手頃なレベルにあり、シトロエンe-C3やルノー5といった多くの欧州のライバル車よりも安い。しかし、低価格だけがドルフィン・サーフの魅力ではない。室内は広々としており、装備も充実している上、価格以上の質感が感じられる。

運転感覚は快適でイージーだが、運転の楽しさやスリルをあまり期待してはいけない。

外観の魅力や個性ではルノー5には及ばないが、ブーストモードでは最大320kmの航続距離を誇り、日常使用では1kWhあたり9.0kmの消費効率を実現する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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