英国版 短命に終わったモデルたち(4) 販売期間1年 真打登場

公開 : 2019.07.28 19:10

サーブ9-5(2010年〜2011年)


突如として登場したヴォクゾール・インシグニアのサーブ版であり、2010年にGMがそそくさとスウェーデンから撤退するまでは、好評を博していたモデルだ。

見事なシートを、心もとない乗り心地とハンドリング、そして曖昧なステアリングが台無しにしており、少なくとも初期モデルには、奇妙なグリーンのドット表示を行うインフォメーションディスプレーが搭載されていた。目指したのはボーイング747だったようだが、実現できたのは1980年代生まれの英国製コンピュータだった。
それでも、確かにこのクルマには、ほどほどの燃費性能を誇る大き過ぎない非ドイツ車の選択肢として、わずかながらもチャンスは残されていたものの、サーブが深刻な資金不足に陥り、野心的な新オーナーも破綻したことで、9-5の命脈も絶たれている。
――何台残ってる?:約1000台
――いくらで手に入る?:この最後のサーブを手に入れるには5000ポンド(67万円)ほどが必要となる。

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