【イタリア生まれのミニ】イノチェンティ・ミニ 60周年のお祝いに買ってみた

公開 : 2020.01.12 10:50  更新 : 2020.12.08 10:56

アレック・イシゴニスが生み出したミニを焼き直し、1970年代に独自のコンパクトカーを生み出したイノチェンティ。英国編集部のスタッフはミニ誕生60年を、一味違う形で祝福することにしました。

もくじ

ミニ誕生60周年を祝う方法
イタリアで見つけたイノチェンティ・ミニ
驚くほどきれいなエンジンとインテリア
1970年代のクルマなら補修は必須
イノチェンティ・ミニについて

ミニ誕生60周年を祝う方法

text:James Ruppert(ジェームズ・ルパート)
photo:Luc Lacey(リュク・レーシー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ミニ誕生60周年をどんなかたちでお祝いしよう。ミニを設計したアレック・イシゴニスの生まれた街、トルコのイズミールまで、初代ミニ・クーパーをドライブするのも良いかもしれない。

筆者の場合、ミニの記念本を執筆して、ボーナスを得るということもできなくない。不当に高いクラシックカー税が免れる、付加価値の付いた1959年のオリジナル・ミニを手に入れるという夢を長年抱いてきたのだ。

イノチェンティ・ミニ
イノチェンティ・ミニ

わたしが初代ミニを購入するなら、今所有しているクーパーとは異なる必要がある。ミニ・モークという選択肢もあるが、楽しいクルマでも安くはない。色々な商売を始められそうだけれど。

自分の今の資金力と向き合うなら、手に入れられるのは平凡な90年代のミニ・メイフェア。結果として、夢の2代目はさらに遠く感じられてしまった。

普通とは少し異なるミニを購入する、というアイデアから芋づる的に、気がつくとイノチェンティをネット検索していた。ボディデザインは初代ミニに見えないものの、これもイタリア生まれのミニの兄弟。英国では目にすることがほとんどない、珍しいクルマだ。

純粋な初期モデルの場合、欧州全域で見ても中古車はなかった。後期のダイハツ・モデルとターボはいくつか見つかったが、もはやそれはミニではない。そこでイタリアの個人売買サイトを検索すると、真っ赤な1台が目に止まった。

イタリアで見つけたイノチェンティ・ミニ

赤いクルマを見つけて数分後には、問合わせのメッセージを送信していた。一気に気持ちが盛り上がる。すぐに出品者は沢山の写真をメールしてくれた。その写真を見る限り、かなりピシッとしていて状態は良さそうだ。

加えて出品ページの情報が正しいことを裏付けるような、書類もいくつか保管してあるようだ。クルマは1977年製のイノチェンティ・ミニ90SL。価格は、1970年代生まれの錆びたミニと同じくらいの値段。グーグル翻訳が正しいことが前提だが、滅多にないチャンスに思えた。

イノチェンティ・ミニ
イノチェンティ・ミニ

サビの状態をグーグル翻訳を介して訪ねてみた。出品者はディーラーではなく、自分のガレージを整理したい自動車好きだと推測した。クルマはイタリアのボローニャにある。

ヘリコプターでも手配して空輸できればよかったのだが、実際はイタリア旅行の良い口実になった。ボローニャからドライブして帰る楽しみもある。メールでのやり取りをクリスマスの前後に繰り返し、頭の中でアルプス山脈を超えてフランス経由で英国に戻るシミュレーションをする。

お金もないし、道中は車中泊か。キャンプ道具は持っていった方が良いだろう。取りに行くのは1月だから、沢山の防寒着も必要だ。

オーナーによれば、タイヤの溝はほとんどなく、このままでの自走はやめた方がいいと教えてくれた。近くにタイヤショップがあるか聞くと、回りくどい答えが返ってきた。後に、劣化したブレーキとタイヤのおかげで、アルプス山脈超えは自殺行為だと悟った。

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