【エリーゼの最初と最後】ロータス・エリーゼ シリーズ1とシリーズ3を同時試乗 前編

公開 : 2021.03.13 09:45

1996年に発表されたエリーゼ。運転好きの誰もが恋に落ちるようなロータスでした。それから25年が過ぎたいま、生産を終えるエリーゼを振り返ります。

ロータス総生産の3分の1を占めるエリーゼ

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
2人乗りの小さなスポーツカーが、長い歴史を持つロータス・カーズの総生産台数で3分の1を占めている。控えめなパワーで繊細なハンドリングを備えるものから、サーキット・フォーカスのハイパワー版まで、モデルの幅は広いけれど。

ロータス・エリーゼが登場した時は、今でも覚えている。初めて乗ったのは、1995年の末か1996年の初めにひっそりと実施した、ロードトリップだった。

グリーンのロータス・エリーゼ・シリーズ1と、ブルーのロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション
グリーンのロータス・エリーゼ・シリーズ1と、ブルーのロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション

マット・ベッカーと呼ばれる、ロータスの若きシャシー技術者と一緒に、真新しいエリーゼを運転した。今では彼は、アストン マーティンでチーフエンジニアを務めているそうだ。

エリーゼが誕生する25年前、ロータスはオリジナルのエランとヨーロッパを生産していた。さらにその25年前は、ロータスすら存在していなかった。そう考えると、25年という時間の長さを実感する。

エランが誕生した当時、運転できる場所は今ほどは充実していなかった。歴代のロータス製モデルが開発されてきたへセルのテストコースと、工場周囲に広がる一般道くらいしか選択肢はなかった。

それから25年後、目の前にあるブルーのエリーゼは最後を飾るモデル。スポーツ240 ファイナルエディションと名の付いた、限定仕様だ。

1.6Lの自然吸気エンジンを載せた、手頃なエリーゼは2018年に製造を終えている。近年通常モデルとして選べたのは、英国価格4万1496ポンド(597)のスポーツ220と、4万9595ポンド(714万円)でサーキット向けのカップ250のみだった。

トヨタ製4気筒にスーパーチャージャー

1996年は1万8950ポンドから買えたことを考えると、かなりの金額に思える。だが今の金額に換算すると、約3万7000ポンド(532万円)に相当する。スポーツ220はそのエリーゼより100psも高いから、大幅値上げとはいえないだろう。

エリーゼ・スポーツ240の英国価格は4万5500ポンド(655万円)。2021年の秋までに注文した人にのみ、生産される。エリーゼとエキシージエヴォーラは、開発の進むタイプ131と呼ばれる新しいスポーツカーへ生産ラインを譲ることになる。

ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション(英国仕様)
ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション(英国仕様)

スポーツ240は、スーパーチャージャーで過給されるトヨタ製の1.8Lエンジンを搭載し、最高出力243psを生み出す。最高出力は初代エリーゼの約2倍。ローバー製のエンジンは自然吸気で、排気量は2ccしか違わなかった。

パワフルなKシリーズ・ユニットを搭載したシリーズ1も存在したが、最後を記念するなら、一番素に近い初代モデルが良い。メタルマトリックス・コンポジット(MMC)と呼ばれる、複合素材のブレーキディスクもちゃんと付いている。

一方のスポーツ240には、価格を引き上げるオプションが沢山用意されている。しかし、超軽量な鍛造10スポークホイールや液晶モニターのメーター、専用ステアリングホイールなどは標準装備だ。

エリーゼ220から、23psのパワーアップも果たしている。ファイナルエディションを記すロゴも各所に配され、ボディカラーも専用。それ以外、メカニカルな部分は標準のまま。エキシージと同様に、アップグレードも利用できる。

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