【詳細データテスト】プジョー308 軽量さが生きる動力性能 期待どおりのハンドリング 後席は狭い

公開 : 2022.06.11 20:25  更新 : 2022.07.11 07:51

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

プジョーは、主要なライバルにセアトレオンBMW1シリーズの名を挙げている。つまり、このセグメントの中心を外すことなくプレミアムモデルとも張り合いたいという意図だ。それは、ほぼ価格にも反映されている。

テストしたGTは、5グレードあるうちの上から2番目で、価格は2万9920ポンド(約464万円)。3万ポンド(約475万円)をわずかに切る値付けはなかなか意欲的だ。

残価予想は、セアトの競合モデルに勝っている。しかし、BMWを負かすほど強力ではなさそうだ。
残価予想は、セアトの競合モデルに勝っている。しかし、BMWを負かすほど強力ではなさそうだ。

しかし、プジョーが量販グレードと見込んでいるのはアリュール・プレミアムだ。こちらのほうが価格はやや低く、標準装備は充実。デジタルメーターやワイヤレス充電器、スマートフォンのミラーリング、アダプティブクルーズコントロール、コネクテッド3Dナビゲーションを備えるAT車だ。残価予想も比較的良好といえる。

社用車であれば、PHEVの利点もあるだろう。しかし自家用車として購入するなら、同等装備のハイブリッド180より6500ポンド(約101万円)安く、保険料率も低い1.2ピュアテックGTは魅力的な仕様だ。もっとも、長い目で見ればハイブリッドは燃費で元を取れそうだ。テスト車のツーリング燃費は、19.6km/Lだった。

だから、運転するシチュエーションがほぼ市街地以外で、走行距離が長いのであれば、さらには充電できる機会が少なく、CO2排出量で税率が変わる社用車ではないのなら、エンジン車を選ぶほうが吉ではないだろうか。なんなら、ディーゼルも選べるのだし。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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