ボルボV60 詳細データテスト 動力性能もEV航続距離も向上 万人受けの運動性 積載性はほどほど

公開 : 2022.10.01 20:25  更新 : 2022.10.04 07:29

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

ボルボにインフォテインメント系は、従来のセンサスコネクトから、昨年のXC60改良時にお目見えしたAndroidベースの新型システムへ移行中だ。

V60は、2023年モデルで更新される予定で、今回のテスト車には従来型システムが搭載されていた。機能面でやや不足はあったものの、使い勝手は最高だった。

使いやすいデジタルメーターとインフォテインメントは、2023年モデルで変更される予定。XC60で経験した新型システムより使いやすい部分も多いだけに、残念でならない。
使いやすいデジタルメーターとインフォテインメントは、2023年モデルで変更される予定。XC60で経験した新型システムより使いやすい部分も多いだけに、残念でならない。    LUC LACEY

スマートフォンのミラーリングはAppleもAndroidも有線で、しかも有償オプションというのは、5万ポンド(約825万円)のクルマとしてはガッカリな話だ。それを除けば、センサスコネクトは粗探しをするほうがむずかしい出来栄えだった。

ホーム画面から左右へスワイプして、パーキングセンサーやレーンキープアシストなどの設定画面を見つけ出し、オン/オフを切り替える操作は、やり方さえ覚えてしまえば簡単だ。デジタルメーターの表示はシンプルでスマート。さらに、重要な操作系には、実体のあるスイッチやノブが数多く用意されている。

昨年、改良型XC60の新型システムに触れる機会があったが、旧型システムの退役が惜しまれるだろうと思わせるものだった。

燈火類

LEDヘッドライトは825ポンド(約13.6万円)で、コーナリングライト機能のアクティブベンディングや、配光調整のシャドーテクノロジーが追加できる。ハイビームの照射範囲はエクセレントだが、アクティブビームのレスポンスはもう少し早くできそうだ。

ステアリングとペダル

フットウェルは広く、十分なサイズのフットレストが備わる。ふたつのペダルはどちらも右寄り。ステアリングコラムはきっちりセンターにあり、チルトもテレスコピックも調整幅は広い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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