ボルボV60 詳細データテスト 動力性能もEV航続距離も向上 万人受けの運動性 積載性はほどほど

公開 : 2022.10.01 20:25  更新 : 2022.10.04 07:29

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

ノイズや乗り心地の破綻しやすさは、オプションの19インチホイールを装着したRデザインということで増している部分もあるだろう。それでも、このクルマが醸し出す全体的に穏やかな雰囲気を、走った途端に破綻させるようなものではない。

乗り心地は総体的にしなやかだが、柔らかくてのたうつような動きはない。波の長い入力はうまく吸収するが、きつい突き上げや排水溝を踏んだときなどには蹴つまづいてバタつくこともある。Rデザイン以外のシャシーチューニングや、Rデザインでも18インチ仕様なら、そういう挙動は低減できるだろう。

19インチ仕様ゆえのノイズや挙動の乱れはあるものの、ボルボらしい完成された洗練性を失わせるほどではない。
19インチ仕様ゆえのノイズや挙動の乱れはあるものの、ボルボらしい完成された洗練性を失わせるほどではない。    LUC LACEY

路面からのノイズも風切り音も、うまく打ち消している。良好な視界と快適なシートもあって、非常に完成度の高い、実用的な日常使いできるクルマとなっている。おそらくはそれこそが、ボルボが目指すバランスなのだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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